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NYで人気上昇中のヘルシーフードのパッケージデザインマーケティング

健康志向の高まりは、世界的なトレンドとなっていますが、ニューヨークでも、近年、ヘルシーフードの人気が急上昇中です。例えば、ランチにハンバーガーではなく、新鮮な有機野菜たっぷりのサラダボウルを、甘いソーダではなく、水やスパークリングウォーターを、というように、食に気を配る人が非常に増えて来ています。

そんなトレンドの中、おやつ用スナックの世界にも変化が感じられます。アメリカといえば、ポテトチップスやポップコーンが思い浮かびますが、最近では、ヘルシーなドライフルーツやナッツのおやつが存在感を増しています。今回は、ニューヨークで見つけたおしゃれなドライフルーツやナッツのパッケージとそこから見える人気上昇中のヘルシーフードのマーケティングトレンドについて紹介します。

 

ヘルシーおやつとして人気上昇中のドライフルーツ

写真:携帯用にも最適なおしゃれなドライフルーツパッケージ。

 

ドライフルーツというと、ハイキングの時などに持って行くアウトドア用のおやつというイメージがありますが、ここ最近ニューヨークでは、日常のお出かけ時に、バッグの中にドライフルーツを潜ませ、おやつ用に持ち歩いている姿をよく見かけるようになっています。持ち運びにも便利で、ちょっとエネルギー補給したい時に、凝縮されたビタミンや食物繊維などを含む栄養価の高いドライフルーツは、忙しい日常を過ごすニューヨーカーにはとても便利な存在で、子供のおやつなどにも適しています。都市部に住むヘルシー志向の人々をターゲットとしたドライフルーツの商品には、様々な工夫が凝らされています。

こちらは、お店で思わず目を引かれた、ブルックリン発のドライフルーツブランド、Watermelon Road の商品です。可愛らしい統一感のある魅力的なパッケージデザインで、よく見てみると個性的な素材とフレーバーのドライフルーツで、思わず試してみたくなるオシャレな商品となっています。

特に、気になったのが、あまり見かけないスイカのドライフルーツ。やはり、これが一番の人気商品となっているようです。パッケージの裏側に透明の丸い窓があり、そこから中身がちらりと見えるような工夫がされています。このように珍しい商品となると、パッケージの中身が全く見えないというのは不安で、なかなか購入しずらいものですが、パッケージのデザインコンセプトを壊すことなく、こうして中身が見えるようにすることで、そんな購入者の不安を和らげています。また、ヘルシー志向の人々が気にするポイントである、ビーガンやグルテンフリー、無加糖についても、しっかりと明記されています。

写真:透明の窓付きパッケージで商品の中身が見えます。

 

人気が高い上質のナッツ商品

写真:クラフト感のある人気ナッツ商品。

 

栄養価が高い定番のドライスナックとして、昔から根強い人気があるのがナッツです。日本人のように、魚をあまり食べないアメリカ人は、オメガ3脂肪酸などの栄養素を、代わりにナッツ類などから摂取しています。栄養面だけでなく、美味しいナッツは、日常的に食べるスナックとして定着しており、商品の種類も数多くあります。

例えば、上の写真の左側の二つの商品は、ニューヨークの人気ホテルのバーなどでも出されている nuts nuts というブランドです。ビビッドな色合いの密封小袋に包まれた一工夫凝らされたおつまみ用のナッツです。もう一つ右側の商品は、Molly & Me のピーカンナッツで、お洒落な高級感のあるホワイトボックスのパッケージで包まれています。どちらも他では見られない個性的な工夫が凝らされたオリジナルのナッツ商品です。どちらもパッケージのデザインが統一され、色分けされた違うフレイバーの商品が並んでいます。

これらのナッツ商品に共通して言えることは、まず、ダイレクトトレードであることです。コーヒー豆の世界でも有名になっていますが、中間業者を排し、自身、または優良な生産者から直接原材料を仕入れ、加工、商品化し、私たちの手に届けられます。インドネシアでカシューナッツを食べて育った創業者が、インドネシアの農家と契約して作っているnuts nuts。自分の家の畑でできるピーカンナッツをオリジナルレシピで商品化したMolly & Me。どちらも添加物や保存料を一切使わず、ただフレッシュなナッツを美味しく食べてもらえるようにと、パッケージも含め、高品質を売りにしたクラフト感のある商品となっています。

写真:農家から直接仕入れるファームダイレクトトレードのナッツ商品。

 

進化するヘルシースナック

写真:ドライフルーツとナッツを原材料に作られた栄養価の高いヘルシースナックのパッケージ

 

ドライフルーツ、ナッツ、とみてきましたが、最後はフルーツやナッツが組み合わされ開発されたオリジナル商品です。これらの商品に共通するのは、添加物を一切使用せず、乳製品不使用、グルテンフリー、GMOフリー、甘味料不使用と、こだわりを持って作られていることです。
まず最初にMの文字のシンプルデザインのスナック Monkey は、バナナのスナックです。すべてオーガニックの材料で、バナナ、アップル、カシューナッツを混ぜてこねて作った栄養バーです。レモンポピーシードのSiRen とRaw Bliss Balls のように、従来のバータイプでなく、一口でパクっと食べられる一口サイズの栄養スナックも増えてきていて、Monkey のスナックも、バータイプ以外に丸い一口サイズのボールタイプのものもチャック付きのパッケージなどを用いて販売されています。
印象に残る、子供から大人まで食べやすさも考えられた丸い形状のオリジナルスナック、そしてパッケージは目を引くおしゃれなデザイン、と洗練されたクラフトフードブランドとしての存在感が演出されています。

写真:パッケージはデザインがおしゃれなだけでなく、ヘルシー志向の人々のチェックポイントもわかりやすく明記されています。

現在ヘルシーフード全般がトレンドとなっていますが、業界レポートなどによると、ドライフルーツやナッツ類は、今後も成長が見込まれている分野です。そんなトレンドの中で、確固たるブランドを築いていこうと、ヘルシー志向の人々をターゲット層とした、体に優しい独自性のある商品を販売する新ブランドが、数多く登場しています。それらのブランドに共通するのは、個性的なパッケージデザインと、クラフト感を全面に押し出したマーケティング戦略の展開です。海外からの旅行者が増え、2020年にオリンピックを控えた日本でも、成長が見込まれる分野だと思います。特に、フルーツは収穫時期が短く、需給の調節が難しい生産者にとっても、ドライフルーツの製品として商品化することは、収益源を多様化でき、日本のフルーツを世界に紹介するいい機会になるのではないかと思います。

 

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