世界の街角を旅する感覚で、商品開発やマーケティングの”虎の巻”的パッケージ&プロモーションネタが収集できるサイトです。

毎月届くサプライズ!おしゃれなパリジェンヌに支持されるMy Little Box。

宅配ボックスの先駆者的存在

フランスではここ数年、宅配ボックスのブームが訪れ、コスメ、モード、手芸、紅茶、ワイン、キッズやメンズ向けなど、ありとあらゆるタイプのボックスが登場しています。宅配ボックスとは、毎月変わるお楽しみ箱のようなもので、ネットで登録して定額料金を支払うと、テーマに応じた商品を詰め合わせたパッケージが自宅に届けられます。何が入っているか分からないサプライズが売りで、福袋的なワクワク感やおトク感が人気の理由でしょう。

写真:キュートなリボンがついたほどくドキドキ感を演出したパッケージ。

写真:冬のバカンスでスキーをイメージしたボックス。

そんなボックスブームの中、パリジェンヌのみならず、フランス中の女性たちを夢中にしているMy Little Box(マイリトルボックス)は、この流行を作ったとも言える先駆者的存在です。母体となっているのが2008年に誕生したパリの情報サイトMy Little Paris(マイリトルパリ)。一般的な観光案内やクラシックなレストランガイドとは異なり、「今行きたい!」と思える新しいショップやカフェ、レストラン情報を女性の編集者目線でセレクトしているのが特徴で、瞬く間に流行に敏感なパリジェンヌたちのバイブル的存在になりました。その後、ウェディングや子育て・キッズ、メンズに特化した様々な姉妹サイトやアプリも立ち上げ、スタート時50人ほどだった読者数が、現在は200万人を超える巨大なコミュニティに成長しているところからも、My Little Parisの持つ影響力がよく分かります。

いろんなことに興味を持つ女性たちのハートをキャッチ

そのMy Little Parisが2011年にスタートしたのがMy Little Boxという宅配ボックスサービスです。当時すでに、宅配ボックスサービスを行っている1〜2ブランドは存在していましたが、コスメやビューティープロダクトに特化したものが主流でした。そんな中、My Little Boxが打ち出したのは、さまざまな分野に興味を抱き、多趣味でひとつの型にはまらない女性像でした。

第1号のボックスは2000個限定で、2011年12月に発売することを決めました。My Little Paris編集長のアンヌ=フロールさん曰く、「もしも売れなかったら自分たちで買い取って友人や家族たちのクリスマスプレゼントにすればイイかな」と話し合うぐらい、初めてのボックスはあまり気負わずに作ったそうです。ところが、ボックス発売のお知らせをMy Little Paris読者にメールマガジンで 伝えたところ、なんとたった2時間で2000箱が売り切れてしまったのです!その後、4〜5ヶ月後の登録者数は5万人ほどを数え、それから右肩上がりに増え続け、現在は15万人ほどの登録者が毎月届くボックスをフランス各地で楽しみに待っています。

写真:マドモワゼルがテーマのボックスにはクローディー・ピエルロとのコラボポーチのほか、マスカラやメイク落とし、ポストカードなど。

写真:フェイスマスク、クッキースタンプ、柔らかな風合いのタオルなどが詰まった日曜日がテーマのボックス。

ボックスの中にはビューティープロダクトとともに、ファッション小物、ペーパープロダクト、ライフスタイルを提案する雑貨を必ず入れるようにして、まさにMy Little Parisというバランス感覚の良いウェブマガジンを体現化した一箱になっています。ひとつのカテゴリーでくくったボックスが主流だった当時はもちろん、6年経った今でも、さまざまな種類の、とはいえ一本筋の通ったコンセプトやセレクトを感じられるMy Little Boxは唯一無二の存在で、おしゃれに敏感なパリジェンヌやフランス人女性たちが夢中になるのも不思議ではありません。

シンプルなカートンのパッケージに隠れたサプライズ

My Little Boxは下の写真のようなカートンのパッケージに入って届けられます。以前はこのパッケージにもロゴを散りばめていたそうですが、盗難の被害に遭う利用者が出てきたことから、あえて中身の分からないシンプルな無地のパッケージを採用するようになりました。ミシン線が入っているので、タブを左右に引っ張ればパッケージは簡単に開けることができ、さらにフタや内フラップにも切り取り線が入っているので力を入れずに箱を解体できて、ストレスフリーです。夢がいっぱい詰まったボックスを100%楽しむためには、パッケージにもこういう機能性を持たせた細かな気遣いが必要なのですね。内蓋に貼られたステッカーラベルもさりげなくワクワク気分を盛り上げてくれます。

写真:超シンプルな外箱(パッケージ)。

写真:捨てる際に力を入れずに割いて解体できるところがうれしい。

ポジティブなオーラをまとったKanakoさんのイラスト

ひと目見てMy Little Boxと分かるグラフィックは、My Little Parisのスターティングメンバーでもあるパリで活躍する日本人イラストレーターKanakoさんのイラストによるところが大きいです。ウェブマガジン同様、彼女の描く生き生きとしたパリジェンヌの姿は、フランス人女性を引きつける強いオーラを放っています。ボックス誕生以来、テーマに合わせてKanakoさんがイラストを手がけていますが、最近では、ブランドとのコラボレーションも増え、My Little Parisのグラフィックデザイナーがイラストやデザインを手がけることもあります。とはいえ、ボックスの中に必ず入っているブックレットにはKanakoさんのイラストが散りばめられ、眺めているだけでポジティブでハッピーな気分になり、My Little Boxにはなくてはならない存在です。

写真:パーティー気分を彩るKanakoさんのイラストがあしらわれた2015年12月のボックス。

確かなセレクトが大きな魅力のひとつ

My Little Boxが支持される大きな理由のひとつが、間違いのないセレクト。毎月何が入っているか分からないというドキドキ感がボックスの魅力でもありますが、いざパッケージを開けてみたら使えないものばっかり・・・なんてことが続いたら、さすがに購買意欲を無くしてしまいます。その点、My Little Boxは毎回異なるテーマに合わせて、女性たちが求めるプロダクトをぴたりとチョイスしているのがすごいところ。前述のように、必ず入れるアイテムの種類は決まっていて、コスメブランドからの提供だったり、コラボだったり、そしてMy Little Boxのオリジナルブランドだったりとバリエーションをつけながらボックスの中身を組み合わせています。

ボックスのチームたちがセレクトから決定までにかける準備期間は半年ほど。コラボを提案するブランドは数あれど、必ずMy Little Boxのコンセプトに合うパートナーしか選ばないという信念のもと、慎重にセレクトしています。たとえそれが小さな若手クリエイターだとしても、テーマにぴったりだと判断した場合は、躊躇せずに採用するのだそう。そんなセンスの良さと常に驚きを与えてくれる新鮮なチョイスが、ファンを魅了してやまない理由でしょう。

写真:いち早く流行を取り入れたリーフ型のリング。

写真:オンラインショップasosとのコラボボックス。

新しい宅配ボックスの形を提案

写真:新しい1年を素敵に迎えてくれる巾着型のボックス。

写真:そのままポーチやクラッチとしても使えるasosとのコラボボックス。

ここ最近の傾向として、コラボするブランドやテーマに沿ってボックスの形態そのものも変える場合があります。2017年1月はFresh Start Boxと題して巾着型の布バッグをパッケージがわりに。2017年10月はオンラインショッピングサイトのasosとコラボし、クラッチバッグとしても使える大きなサイズの布製ポーチにすべての商品を入れました。ボックスという名前は残っても、形にこだわらないサービスがこれからどんどん増えて行くのかもしれません。

「憧れのライフスタイル」をトータルで演出

My Little Boxに根強いファンが多いのは、単純にかわいい商品の詰め合わせが届くというサービスを超えて、ボックスから感じられる世界観に魅せられているからかもしれません。サイトで紹介されている今までのボックスの画像からも分かりますが、商品のブツ撮りをするのではなく、どんなシチュエーションでそのボックスが開けられ、受け取った「あなた」がどんな風に身につけ、楽しむことができるのか、という具体的なイメージを素敵な写真とともに提案しています。これらの写真もMy Little Boxのスタッフがすべて撮影し、日々の暮らしの何気ないシーンを切り取ったかのようなセッティングが絶妙で、おしゃれ心をくすぐります。

写真:クッキー用スタンプはきちんと出来上がりもセッティングして見せる。

写真:商品を撮るだけでなく、実際に女性が登場するとぐんとリアルな感じに!

写真:使っている自分を想像させてくれる素敵フォト。

こういったイメージのトータル演出は、ウェブマガジンのMy Little Parisでも上手に活かされており、サイトで紹介されている素敵な内装のオフィスや、海外パートナーたちが利用できるMy Little Parisが所有するモンマルトルの家の様子も、理想のライフスタイルへの想像力を掻き立てられます。

写真:こんなオフィスで働いてみたい!と思わせるおしゃれな空間。

写真:クライアントとの打ち合わせにも使用するというモンマルトルの家。

写真:素敵なキッチンでランチすれば午後からの仕事もはかどりそう。

気になるお値段は?

いろんな種類の可愛くて使える商品が詰まったボックス。お値段は月16.9ユーロ。年間契約なら1年200ユーロと少しおトク。ネットで申し込みでき、好きな時に解約することが可能です。お友達や家族へのプレゼントとしても申し込むことができ、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年と4種類の中から選べます。

現在は日本版のマイリトルボックスもあるので、興味のある方はぜひ日本のマイリトルボックスもチェックしてみてくださいね。

My Little Box|https://www.mylittlebox.fr

My Little Box 日本版|https://www.mylittlebox.jp

My Little Paris|http://www.mylittleparis.cm

このライターの記事

Top