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ニューヨークのスーパーでは「おひとり様用スイーツ」が静かにブーム中。

日本人にとっては、当たり前の存在といえるスイーツの「おひとり様パッケージ」が、ニューヨークのグルメなスーパーマーケットで静かなブームになっています。

数年前まで、ニューヨークでは、グルメなスーパーマーケットで1カットのケーキはカウンター越しに注文していました。カップケーキなどの小さなものは、陳列棚のガラス戸を自分で開けて、ビニール袋や指定された箱に自分で入れてレジに持っていくことが常でした。カウンター越しも自分で入れる場合も、店側に都合の良いサイズの箱や袋しか用意されていないので、中でケーキが遊んでしまい、持ち帰る前に崩れてしまうことは日常茶飯事で、悲しい思いを何度も経験しました。

写真:ニューヨークでもようやく増えてきた、スイーツの「おひとり様パッケージ」

旅行者が多いことでも知られるニューヨーク。最近は、お土産サイズに注目するスイーツ企業が増え、個別容器の商品開発に、老舗ショップが積極的に乗り出し、話題になっています。今まではわざわざ出かけて行かないと買えなかった老舗店の味が、近所のスーパーで気軽に買えるのは、消費者にとっても画期的な出来事です。

人気ショップのおひとり様パッケージ

写真:老舗レストランのチーズケーキも、おひとり様パッケージで登場。

創業60年のブルックリンの老舗レストランJunior’s(ジュニアーズ)の名物チーズケーキも、スーパーの棚を獲得するためにワンポーションの展開が必要となり、その結果このような容器が生まれました。横揺れにも強く、スーパーの買い物袋に入れて持ち帰ってもチーズケーキは傷きません。

写真:かわいいSWEET SAM’S(スイートサムズ)のカップケーキにも、おひとり様パッケージが登場。手土産にも喜ばれる。

ブロンクスで創業20年のベーカリー(ファクトリー)スイートサムズ。カップケーキやウーピークッキー(パイ)など、クリームのついた商品の個別容器は、精密なカプセルのよう。上蓋の両サイドについている凹みで、ケーキを固定できるようになっています。ひっくり返してはダメですが、横揺れにはビクともしません。これらは、ウエディングやコーポレーションパーティ、ホームパーティの手土産にも重宝されているようです。

写真:グルメスーパーのユニオンマーケット。

キッシュも小さめサイズで登場

ブルックリンを拠点とするグルメスーパーのユニオンマーケット。オリジナルキッシュに約15cmという小さめサイズが登場しました。簡単なパッケージに見えて中でキッシュが揺れず、上下の凹凸がパチンと合うようにできているので、開け閉めもしっかりしていながら破れることがありません。アメリカでは「開けるのが簡単。きちんと閉まる。」といった、日本では当たり前な容器がほとんどなかったので、ニューヨーカーの喜びもひとしおです。

写真:まだまだニューヨークでは、「開けるのが簡単、きちんと閉まる」パッケージは多くない。

健康的なスナックとして人気の中東料理、フムス

写真:二つのカップがひとつになっていて、上段にプリッツェル、下段にフムス。

ニューヨークで暮らすようになって身近な存在になった中東料理。なかでも、ひよこ豆で作るフムスは、健康的なスナックとして冷蔵庫の必需品です。そんなフムス・メーカー「サブラ」からは、スナッカーズというオン・ザ・ゴー(ON-THE–GO)パッケージが出ています。

写真:ラベルを外して、二つのカップを分け、プリッツェルをフムスにつけて頂きます。

写真:この商品は、エアラインの機上スナック用に開発されたようです。

ガラスのパッケージに入ったおしゃれなイタリアンスイーツ

写真:ガラス製のパッケージに入ったスイーツは、そのままテーブルに出せる華やかさ。ホームパーティで重宝されている。

ブルックリンの中でも高級住宅地・ブルックリンハイツにあるグルメショップでは、レジ近くにイタリアン・ブランド、ビンディ(bindi)の専用冷蔵ケースがあり、はじめはプラスチックだろうと持ち上げてみたら、なんとガラス製でした。これはビンディのシグニチャー・ジェラード・グラスコレクション。そのままテーブルに出せるので、ホーム・パーティにも重宝されている商品です。

写真:そのままテーブルに出せる「おひとり様パッケージ」入りのスイーツは、パーティーの多いニューヨークでは需要が高い。

ビンディのプラスチック容器のムースも、フレッシュフルーツや生クリームのトッピングをお好みでプラスして、テーブルへ。ケータリング利用時のデザートにもよく使われるデザートです。様々なパーティシーンにケータリングが重宝されるニューヨークには、そのままテーブルに出せる個別容器や、ゲストが手土産として持ち帰りやすいパッケージは、ニーズの多いアイテムと言えるでしょう。

今回ご紹介した容器は、日本のレベルには程遠いかもしれませんが、ニューヨーカーにとっては画期的な変革と言っても大げさではありません。もしも、日本ならではの細部にまで配慮の行き届いた個装用のパッケージが北米に入ってきたら、暮らしがどれだけ快適になるでしょう(これはニューヨークからのラブコールです!)。

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