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アメリカで進化するアジアンパッケージ!

健康志向が強いサンフランシスコで「健康食」に代表されるのが日本食。長期の日本食ブームを背景に、アジアン食品がパワーアップ中です。毎日オフィス街に出没するランチトラックもアジアンフードが圧倒的な人気で、いつの間にかアメリカでおきまりの光景だったサンドイッチ、ハンバーガーのランチからおにぎりやヌードル、サラダに変わってきています。

すでにアメリカの国民食になりつつある味噌!

米系でのスーパーでは最近アジア食材やレトルト食品が急激に増え、どこでも必ずアジアンコーナーが設置されています。もはや日本食のほどんどの商品は輸入品ではなく、米国生産、アメリカンブランドです。パッケージデザインはカリフォルニア発祥らしく「機能的」より「グルメで健康的」。どれもシンプルで「ビーガン」や「グルテンフリー」商標が分かりやすく表示され、健康志向消費者に魅力的なアピールとなっています。しかしその食べ方はユニーク。ここでは新しいアジアンフード生活が始まっています。

  

日本食材の棚には、米、味噌、豆腐はもちろん、現地醸造の日本酒、ゆずや梅、柿、わさびなど農産物からレトルト商品まで多くの種類が揃っています。アジアン食品で特に人気を博しているのは、タイのパッタイ、ベトナムの[Pho](フォ)などのライスヌードルがグルテンフリーダイエット者の中でヒット中です。しかもほとんどがオーガニックというのもカリフォルニアらしいですね。「Miso」はすでに英語になっており、スープやラーメンを家庭で作る人も多く、アメリカの国民食になりそうな勢いです。米国のアジアン食品の進化を追えばアメリカ人の食生活の変化が垣間見えてきます。

健康志向者の聖地ーレインボースーパーマーケット 

写真:レインボーグローサリー

写真:レインボーグローサリー、店内陳列

SFの健康志向者にとって聖地のような存在、究極のオーガニックスーパー、「レインボーグローサリー」は、エココンシャスで無駄なものを売らない、持たせないという主義が徹底し、バルク売りの食品が多い上級者用です。訪れる買い物客は常連がほとんどで、エコバックはもちろん、容器も持参し、慣れた手つきで商品名とグラム数を紙に書いて申告し、レジ決算する仕組みになっています。この常連客のダイエットも上級者向けで、慣れないアジアン商品もヘルシーとあらば納豆やそば粉などでも買って行きます。味噌もパッケージに入っているものからバルク売りまで種類も日本並みです。これらの商品は同店の常連客の口コミやSNSによって流行になったほどです。ここは、オーガニックで良い商品が安く購入できるメリットや地球環境保全に貢献しているという意識を持つことが買い物客の満足度を高めています。言い換えれば、本来の買い物の仕方を提供しているだけの事です。「レインボーグローサリー」はアジアン食品を最も多く扱うサンフランシスコ随一のオーガニック系スーパーです。

  

まるでコーヒーのようにmisoを飲む!?新感覚の味噌ライフ

日本感覚で味噌汁といえばお椀で頂くもの、あるいはレトルト食品はお椀に移して頂くというのが常識ですよね。しかしこちらでは、味噌汁は健康ドリンクとしても扱われています。味噌汁はいわゆる「スープ」か「ブロス」の種。健康志向者の間でまるでコーヒーのようにドリンク化しているのです。その背景には、NYで生まれた流行で、朝、コーヒーの代わりに「ボーンブロス」という鶏や牛骨を煮込んで作った出汁を飲んで出勤するライフスタイルが根源となっているようです。そのブロスの中に「味噌スープ」も登場し始め、パッケージもスタイリッシュな味噌ドリンクが開発されています。私も実際、ヘルシー系カフェやデリで牛乳瓶のようなパッケージ(ガラス容器)に入った味噌汁を一気に飲み干し会社に向かうビジネスマンを目撃したことがあります。

写真:日本で見かけることはない?!「ガラス容器に入った味噌スープ」

写真:味噌スープの応用編、こちらは野菜が入って食べる、というスタイル。

ヘルシー系カフェやデリで厚い瓶容器のパッケージに入った味噌汁を一気に飲み干し会社に向かう人が増えています。味噌スープはドリンクとして呑むか、野菜を入れて食事として食すのが応用編となります。

朝、コーヒーの代わりにになる健康ドリンク、「ボーンブロス」と一緒に並ぶ「味噌ブロス」はコーヒーカップのような紙容器パッケージで移動しながらでも飲める蓋つきが重要。飲み方は二通り。そのままコーヒーのように具無しで飲むか、持って帰って、ヌードルを投入するとラーメン食にもなります。このような新しい食習慣がサンフランシスコでは始まっています。

進化するアジアンヌードル

米国における空前のラーメンブームの影響で、ラーメン店舗の拡大に伴い、米系でもグルメインスタントラーメン商品の増加と進化が目立ってます。SF・ベイエリアに15件あるWhole Foods やヘルシー系スーパーでは、日清やマルチャンのカップ麺の取り扱いはなく、いずれも保存剤や添加物が混入されてないオーガニックインスタント商品がほとんどです。オーガニック生麺か乾麺にスパイスを付け、リサイクル可能なパッケージを使用するのが主流ですが、ブロスは付属していません。店の人に「どうやって食べるのですか」?と聞くと「スープ、ブロス棚は〇〇通路にあるよ」と言われました。更に「ラーメンはどのブロスで」?と聞くと「味噌スープだよ」と答えが返ってきました。実際にパッケージを見ると、麺とブロスを一緒に製造しているメーカーもありますが、ブロスは$10〜と高額なので、お店で食べる方が安い気がしました。

写真:店頭に列ぶブロスの数々。

写真:キッチン付きのスーパーでは独自のスープ、ブロスを出しています。

 

他のメーカーは「野菜と組みあわせてお好きなブロスで」という説明がパッケージにあります。別売りのスープはそれだけでも十分味わえます。「Tokyo Ramen 」の箱には、3種類の独自のアジアンスープが推奨してありました。ラーメンの麺をトムヤンクンスープに、フォ(Pho) タイプのライスヌードルを味噌スープに投入するのも奇妙ですが、アメリカ社会では成り立っているようです。実際にラーメン「ライス ラーメンヌードル」(6タイプ)という商品も多く出回っており、なにをもって「ラーメン」とするかも微妙になってきています。 「だったらラーメンブロス、たれ作りの名人、日系企業にまかせておけば」という声も聞こえそうですが、添加物が多くて米系ヘルシースーパーには進出できないジレンマがあります。 一方、$1を切る昔ながらの即席乾麺も依然、コンビニやワーキングクラスのスーパーには存在し、ヌードル商品はスナック派・グルメ派で2極化しています。サンフランシスコ、ベイエリアでは後者が多く、新鮮な野菜を投入して「食事」するのが潮流です。すでに、アメリカの食生活に味噌とヌードルは欠かせない存在になっています。

写真:棚には各メーカーのブロスが20種類は並んでいます。

 

オーガニック系スーパーに並ぶ乾麺、生麵のインスタントヌードルは、安いものはセットになったもので$2.99からスープとの組み合わせで$18まであります。早速試してみることにしました。結果、品質はまったく異なります。

まずは常温保存のコーナーで見つけた二つのアジアンヌードルを試しました。サンフランシスコでも人気の「Pho」パッケージの中身は、シラタキのような生麺(ライスヌードル)。薄めるタイプのスープ付きで、パッケージには、パクチーなどの野菜や肉などを投入する説明が掲載されています。いずれにしても作り方は簡単。

写真:人気のphoです。実際に作ってみました。

写真:パッケージをあけるこれらが中に入っています。

写真:phoの完成です。

実際に作ってみましたが、ゆで時間に従ってもヌードルが硬く、スープはお湯で薄めるタイプですが、味はボヤけている感じです。

写真:タイの有名ヌードル、「パットタイ」。パッケージに作り方が書かれています。

写真:パッケージを開けた中のセットです。日本でもなじみのあるセット内容ですね。

写真:出来上がり、まさに日本のカップ焼きそばですね。

次にタイの有名ヌードル、「パットタイ」は、日本の即席焼きそばと作りかたはほぼ一緒です。お湯を少量入れて付属のソースとフリーズドライの野菜を加えます。この商品はソースが甘く、麺も伸びている感じです。ただ、パッケージがリサイクルできるのが日本のインスタントとはちがうところでしょうか。

結局、これらの商品は$2.99とお安いだけあり、日本のインスタント商品と品質面では比べ物にならないシロモノでした。麺も常温保存だと品質は限られています。アメリカ製品のインスタントヌードルはまだまだ成長が必要だという感想です。

お店の店主も買っていく美味しいグルメヌードル(生麵)が登場!

グルメレトルト商品例NONA LIM

オークランド発祥のこのアジアンメーカーの発起人はアメリカ生まれのアジア人、ノマ・リーンさんが立上げたブランド。シンプル、スタイリッシュなデザインで健康志向の若者をターゲットにしていますので、期待できそうです!

https://www.nonalim.com/collections/heat-and-sip-cups/products/miso-broth

写真:Tokyo Ramen を調理(茹でて温めるだけ)してみました。さすが、高い値段だけの価値はありました。

このメーカーは麺とブロスをセットで製造していますが、麺は冷蔵棚、ブロスは冷凍棚にあるので、買い物客には少しハードルが高い感じです。値段は「Tokyo Ramen」 が$7、「miso ramen broth」(ブロス)はなんと、$11! 合わせて$18のラーメンセットがサンフランシスコでは商売になるのですから、いかにお金持でグルメな人達が多いと言うことがわかります。お好みの野菜を加えて食事にする人、さらにはレストランオーナーがこの麺を買っていくこともあるようです。お店では一体いくらで売るのでしょう?(サンフランシスコのラーメン店での平均価格は$15です)

写真:Tokyo Ramen、出来上がりです。

やはり高いだけの価値はありました。麺はコシがあり、スープですは若干薄いのですが、少し調味料を足すだけで満足いく食事ができました。パッケージは二人分です。

写真:パッケージに記載の成分表

またご覧のとおり、成分には保存料や添加物は一切入っていません。日本の感覚だと「ラーメンは非健康的」というイメージですが、ここでは健康スープのようなカテゴリーに入ってきています。最近売れる商品は、添加物を使用しない美味しい商品が条件のようです。

昔なじみの豆腐のアジアンフード

「豆腐」は20年も前から米系スーパーの店頭に並んでいます。ローカルで作られている豆腐や湯葉、その先駆者である「Hodo Soy company (オークランド)https://shop.hodosoy.com/collections/types?q=Combo はその成長に合わせ、今や豆腐のみでなくバラエティな「rady to eat」の商品開発を行っています。その中には、湯葉サラダ、マーボ豆腐、豆腐ハンバーガーなど、パッケージを開ければすぐ食べれる物ばかり。

写真:麻婆豆腐パッケージ

写真:湯葉ヌードル

写真:豆腐ハンバーガー

他のアジアン食材、キムチは袋で並べられてあるので、プラスチック容器より目立ちやすく、なお清潔なイメージです。「でも袋からどのように食べるの」?と思うかもしれませんね。サンフランシスコでは、どこの家庭でもジャーと呼ばれる瓶容器を持っているため、この商品も瓶詰めを推奨しています。そんなところもサンフランシスコの開発メーカーらしいです。

写真:キムチパッケージ、紙製です。

写真:キムチのパッケージ。紙製パッケージが多く活用されています。

アジアンフードの開発はアメリカで年々勢いを増しています。広大な土地を持つカリフォルニアはコメ作りも盛んで、その中でもカリフォルニア米は多種のオーガニック米ブランディングを進めており、今やスーパーフードのような取り扱いです。

3億にも届きそうなアメリカ人消費者をターゲットとしたアジア食品の購買力は健康志向ブームの波に乗り、ヘルシーなイメージを持たせたブランディング、パッケージ戦略が進んでいます。

  調査実施したスーパーマーケットのデータ:

Rainbow Grocery

1745 Folsom St, San Francisco, CA 94103

7days open 1745 Folsom St, San Francisco, CA 94103

Bi-Rite 550 Divisadero St, San Francisco

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