日本をはじめ世界中に店舗がある便利なコンビニエンスストア。その最大手であるセブンイレブンは、カナダにも数多く店舗があります。今回はそんなカナダのセブンイレブンで見つけた、日本との違いについて紹介していきます。
自由なトッピングが魅力のホットドッグとナチョス
お店に入ってまず目に入るのが、くるくると回るローラーが取り付けられた機械です。初めて訪れる人は必ずと言っていいほど、その不思議な機械の前で足を止めます。この機械では、いくつものソーセージがくるくると回りながら温められています。カナダのセブンイレブンでは、ホットドッグが売られており、自分でトッピングをして完成させるシステムです。
パンを取り出し、温められているソーセージを取ってパンに挟みます。機械の横には、ケチャップやマスタードだけでなく玉ねぎやサルサソース、ピクルスなどが置かれており、無料で好きなだけトッピングできるようになっています。
さらに、トルティーヤチップスも売られており、同じように無料のトッピングを組み合わせることでナチョスを作ることもできるのです。ナチョス用にチーズソースも用意されています。包装されている商品が多い日本と比べて、これだけでも大きな違いがあることがわかります。
種類豊富なドリンクコーナー
カナダのセブンイレブンでは日本とは異なり、充実したドリンクコーナーが魅力のひとつです。ドリンクだけでも大きく5つのコーナーに分かれます。
まずは、日本でも見かける冷蔵庫に陳列されたペットボトルや缶のドリンクコーナーです。ここでは、水やジュースに加え、エナジードリンクも充実しています。日本と異なりバンクーバーでは法律で禁止されているため、コンビニでのお酒の販売はありません。
次に、コカ・コーラやドクターペッパーなどの炭酸水を販売しているコーナーです。こちらもセルフ式で自分の好みのサイズのカップに、ドリンクを入れることができます。この炭酸飲料のコーナーだけでも、15種類以上の中から選ぶことができます。
次に紹介するのが、シェイク&スムージーのコーナーです。日本のセブンイレブンでも数年前からスムージーの機械が導入され、冷凍庫からフルーツや野菜の入ったカップを取り出し、店舗にある機械でスムージーを作ることができます。機械の種類は違いますが、カナダも同様で、好みの味を選び、機械にセットするとその場でシェイクやスムージーを作ることができます。
クリームやチョコレート、マンゴーなど定番のフレーバーがある中、北米で人気のチョコレート菓子「Reese’s」とコラボしたフレーバーなども販売されています。
日本と同様に、カナダのセブンイレブンでもコーヒーなどのホットドリンクを販売しています。しかし、その種類は日本よりもはるかに豊富で、ブラックコーヒーやカフェラテの他に、ホットチョコレートやペパーミントモカ、チャイティーラテ、バニラカプチーノ、数種類のフレーバーティーなど、品数はカフェと比べても遜色ありません。
カナダのセブンイレブンの看板商品「スラーピー」
カナダのセブンイレブンの看板メニューといえば、「スラーピー(Slurpee)」と呼ばれる冷たいシャーベット状のドリンクです。他のドリンク同様にセルフ式で、8種類ほど品揃えされており、シャーベット状のドリンクとしてはかなり種類が豊富です。
看板商品ということもあり、新しいフレーバーやグッズが販売され、他の商品と一緒に買うと安く商品が購入できるキャンペーンなども積極的に行われています。価格は、1番小さいサイズ(12oz・約354ml)で1.99ドル、1番大きなサイズ(44oz・約1,300ml)でも2.79ドル(2025年1月現在)と安く購入することができ、価格面でも訴求されていることがわかります。
レジ横に並ぶホットスナック&ベーカリー
レジ横には、ベーカリーとホットスナックが並んでいます。日本とは違い、パン類もホットスナックと同様に透明のショーケースに入っていて、自分で食べたいものを取り出す形式になっています。ホットスナックコーナーには、様々なフレーバーのフライドチキンを中心に、ピザなども販売していました。
タキートス(Taquitos)と呼ばれる、具材をトルティーヤで細長く巻いて揚げた商品も、カナダのセブンイレブンの定番商品として販売されています。
ベーカリーコーナーには、ドーナツやシナモンロール、デニッシュ、クロワッサンなど10種類ほど品揃えされていました。しかし、何店舗か回った結果、品揃えはかなり店舗により偏りがあることもわかりました。
種類豊富でトーストもできるデイリー品
おにぎりやお弁当などのデイリー品と呼ばれる商品が、カナダのセブンイレブンでも販売されています。カナダのデイリー品の多くがパンに食材を挟んだ形態の商品です。食パンのような形のパンに食材を挟んだサンドイッチや、サブマリンサンドイッチと呼ばれる細長い形状のパンに食材を挟んだもの、イングリッシュマフィンに同じく食材を挟んだものなどが販売されています。
「ASK TO TOAST me at the sales counter」と商品に書かれており、レジに持って行って温めてもらうこともできます。カナダではカフェでもサンドイッチ等を購入した際にはトーストしてもらうことが一般的で、セブンイレブンでも同様のサービスを行っています。
サンドイッチの具材は、エッグサラダ、ツナサラダなど日本でもよく見かける組み合わせに加え、ターキー&クランベリー&チーズなど北米らしい組み合わせのサンドイッチも販売されています。
手軽な食事の定番「ラップ」
カナダで過ごしているとよく見かけるのが、「ラップ(Wrap)」と呼ばれる野菜やチキンなどの食材をトルティーヤで巻いた商品です。日本でも、スターバックスコーヒーなどで見かけることが多いかと思います。
「ラップ」には、サンドイッチ同様に様々な食材が使われていますが、特にBreakfast Wrapと呼ばれる朝食プレートに出るような食材(スクランブルエッグやベーコン、ソーセージなど)を巻いた商品が人気です。ケチャップなどで味付けされ、この商品ひとつで朝食プレートを食べているような気分になります。
充実したフルーツの品揃え
サンドイッチと同じくらい品揃えされているのが、フルーツのコーナーです。カナダでは、朝食や昼食にフルーツを食べることが一般的で、カップに入ったぶどうやカットされたりんご、パイナップルをはじめ、丸ごと売られたりんごやオレンジなどがあります。カップのフルーツは内容量も多く、価格は3.75ドル〜4.5ドルと手頃です。
日本のセブンイレブンでも、フルーツは販売されていますが、内容量や品揃えの充実具合を見ても、カナダでは日本よりも一般的にフルーツがよく食べられていることがわかります。
買えば買うほどお得なセット買い
カナダのセブンイレブンでは、セット買いによる値引きを積極的にしています。例えば、コーヒーなどのホットドリンクを買うと、ベーカリーを1つ1ドルで買うことができます。また、チキンウィングやピザなどのホットスナックと一緒に購入することで、コーラを1杯99セントで買うことができます。また、ホットドッグやタキートスは一度に複数個買うことで、1個だけ買うよりも安く購入できます。
このように、セット買いや複数購入によって、本来購入を予定していた商品以外の商品の購入を促しています。特に、ホットスナックやベーカリーなどは賞味期限も短いため、スラーピーなどの人気の商品と組み合わせることによって、売れ残りを極力減らす狙いがあると考えられます。
まとめ
日本に比べると、デイリー品の少ないカナダのセブンイレブンですが、ホットドッグやスラーピーなど、セルフ式の商品が多く、工場で包装されて運ばれてきたものに比べて、出来立てに近い状態の商品を購入することができます。また、購入してからすぐに食べることを想定した品揃えになっています。
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