ニューヨークでは、近年、ブルックリンを中心に、質の高い商品を細部にまでこだわって少量生産をする、クラフトブランドが次々と誕生しています。そのうちの一つに、ヘルシー志向の人々をターゲットに、個性的なグラノーラを提供するローカルブランドの数々が挙げられます。
グラノーラは、素材の組み合わせとフレーバーなどクリエイティブな作り手によって色々と創意工夫ができるフードです。グラノーラと言うと、昔から定番の箱入りのものを思い浮かべる人も多いと思いますが、最近では、商品同様、パッケージにも様々な工夫が凝らされています。今回は、そんなブルックリン生まれのグラノーラブランドの思わず試してみたくなるお洒落なパッケージについて紹介します。
思わず注目してしまう珍しい筒型透明ケース
ブルックリン発のグラノーラブランド、Sam's Granolaは、透明の縦長のプラスチック製容器に、中身のグラノーラがよく見える形で入っています。容器は、傷がつきにくい上質感のあるもので、高級感が演出されています。
名前も、その商品を表現する独創的なものとなっており、例えばこちらの商品は、ラビットホール、ウサギの穴という可愛らしいネーミングがつけられています。地産地消、Love Local などと表現されますが、ローカルビジネスを積極的に応援するニューヨーカーも増えており、またニューヨーク好きの人々にも響くメイドインニューヨークのロゴもしっかりと入っています。
パッケージデザイン変更によるリブランディング
こちらもブルックリン発、レッドフックの EARLY BIRD FOODS & CO.というグラノーラブランドの商品です。光沢感のあるプラスチックポーチのパッケージで、思わず注目してしまうハート形の透明窓から中身のグラノーラが見えるようになっています。
EARLY BIRD FOODS & CO.は、今年から新デザインのパッケージにリニューアルしています。新しいパッケージが上のもので、リニューアル前のものが下の写真のものになりますが、今回のデザイン変更により、かなり違った印象を受けます。以前のものは、単調なデザインで、強調されたブランド名以外、あまり目を引く部分はありませんでしたが、新パッケージのデザインは、より統一された色合いで、洗練された雰囲気が感じられると共に、注目を集めたい商品の中身や、グルテンフリーといったようなキーワードがより目を引くデザインとなっています。
1つ目のグラノーラの時にも紹介しましたが、グラノーラの味、種類を表現するためのネーミングにもひねりがあり、FARMHAND’S CHOICEといういかにもフレッシュで美味しそうな名前がつけられています。
エコでオシャレなメイソンジャーがパッケージに
こちらもブルックリン発、サンセットパークのグラノーラブランドで、Granola Laboというブランドです。Granola Laboのギフト用グラノーラセットは、オシャレなメイソンジャーがグラノーラのパッケージとして利用されています。
メイソンジャーはアメリカの家庭でとても広く使われている保存用の容器です。メイソンジャーはガラス製なので、中のグラノーラの様子がよく分かる上に、統一感のあるそれぞれのフレイバー名のシールが貼られています。丸みのあるメイソンジャー自体が中身のグラノーラとマッチしてオシャレなので、これ以上なんの飾りも必要ありません。
ギフト用ボックスには、メイソンジャーの破損を防ぐための工夫として、グリーンの芝生に見立てた詰め物がされていて、ビジュアル的にもギフトボックスとしての魅力を高めています。
以前メイソンジャーの使い方を紹介しましたが、メイソンジャーは、このように3つのパーツに分かれている容器で、蓋の部分の密閉性が高く保存性にとても優れた容器です。グラノーラのような湿気から守りたい食べ物の保存容器としては最適で、詰め替えることなく、そのまま利用して、中身を消費した後は、その容器を無駄にすることなく再利用できるという優秀なパッケージです。
今回紹介したグラノーラブランドは、全て女性により創業されたものですが、グラノーラだけではなく様々な分野で、クリエイティブさを武器に個性的な商品を提供する小規模ブランドが数多く誕生しています。今回の事例のように、そのブランドと商品の個性をターゲット層に響くように表現するために、パッケージの役割がとても大切になっています。