商品やサービスなどを販売する際に、その商品をより魅力的に見せる方法のひとつがコラボ。人気のキャラクターやブランドとのコラボ商品は、ニュージーランドでもよく見かけます。今回は、ニュージーランドのスーパーマーケットで見つけたコラボ商品について紹介していきます。
オールブラックスとのコラボ
ラグビーのニュージーランド代表、オールブラックスは、国を代表するスポーツチームです。ラグビー強豪国のニュージーランドでは、パブに設置されているテレビでラグビーの試合が常に流れ、公園にはラグビーコートがあり、地元の少年チームが練習している風景をよく見かけます。7月から始まるオールブラックスのシーズンゲームは、地元の人々だけでなく観光客にも大人気で、まさにニュージーランドの国民的スポーツです。
強くたくましく、紳士的なオールブラックスは企業イメージにもピッタリ。シーズンに限らず、年間を通してオールブラックスとのコラボ商品をスーパー等ではよく見かけます。
Cadburyはイギリス生まれのチョコレートブランドで、ニュージーランドでもWhittaker’sに並ぶ定番のチョコレートメーカーです。今回はオールブラックスとオリンピックを掛け合わせたデザインのパッケージが販売されていました。パッケージには「THE FERN IS ALL OF US」というメッセージが記載されています。
この、FERNとは植物のシダのことで、ニュージーランドの先住民族マオリにとって強さ、抵抗、そして永続的な力を表し、ニュージーランド全体のシンボルとして親しまれてきました。2016年に実施されたニュージーランドの国旗変更の国民投票でも、現国旗の変更案としてシダが使われたデザインが候補にあがっていました。また、オールブラックスのユニフォームにもこのシダの植物がデザインされています。
オールブラックスは、チョコレート以外にも、ニュージーランドで有名な、はちみつやシリアル製品とのコラボも見られ、その人気が伺えます。
定番チョコレートWhittaker’sとのコラボ
ニュージーランドの大手チョコレートメーカーのWhittaker’sは、250gと日本の5倍もの大きさになる板チョコに、ナッツやクリームをいれた商品が人気のチョコレートメーカーです。そんなWhittaker’sは、同じくニュージーランドを代表する大手アイスクリームメーカーのTip Topとのコラボ商品を販売しています。
今回は、Tip Topを代表する商品のひとつでもあるJelly Tipとのコラボ商品が販売されていました。Jelly Tipはバニラアイスクリームとラズベリー風味のゼリーを組み合わせたアイスクリームで、その周りをチョコレートでコーティングしています。コラボ商品でも、Whittaker’sのチョコレートの中に、ラズベリー風味のゼリーが入っており、オリジナル商品のアイスを再現しつつも、Whittaker’sチョコレートの最大の特徴でもある、チョコレートの中にたっぷりの具材が入った商品になっています。
同じくWhittaker’sとコラボしたのは、ピーナッツバターの定番、Pic’s PEANUTです。Pic’sはピーナッツとニュージーランド産の塩のみを使用した原料にこだわったピーナッツバターを販売しています。コラボ商品の名前はピーナッツバター&チョコレートバター。Whittaker’sのクリーミーミルクとダークチョコレートを使用しています。
チョコレートは、単体で食べるだけでなく、ケーキやお菓子などの原材料としても使用されるため、甘いものへの親和性も高く、コラボをするのに適しています。ニュージーランドでよく食べられているピーナッツバターと組み合わせることによって、消費者にとっても味の想像がしやすく、手に取りやすいと考えられます。
お土産の定番、クッキータイムとのコラボ
ニュージーランドのお土産の定番といえば、クッキータイム。赤いキャラクターのクッキーマンチャーが可愛い、ニュージーランド発祥のクッキーメーカーです。実は原宿にも店舗があり、日本でも買うことができます。
そんなクッキータイムと今回コラボしたのが、こちらもニュージーランドを代表するピーナッツバターで有名な会社、FIX&FOGG。受賞歴のあるピーナッツバターはニュージーランド国内外からも人気の商品です。
今回はその2社がコラボし、クッキーを砕いたような食感を感じることのできるピーナッツバターを販売しています。パッケージには、クッキーマンチャー登場し、他のピーナッツバターとはまた違う、明るい印象のパッケージです。
ニュージーランド出身のNBA選手とのコラボ
Meadow Freshは牛乳をはじめとした乳製品を製造しているメーカーです。50年以上ニュージーランドの乳製品を作り続け、年間1億9千万リットル以上の牛乳を管理しています。牛乳はもちろん、ヨーグルトや、クリームチーズなどニュージーランドに住んでいれば必ず口にしたことのある商品を数多く取り扱っています。
そんなMeadow Freshの商品のひとつにQUICK BREKKIEという商品があります。この商品はタンパク質、食物繊維、カルシウムを豊富に含んだ朝食代わりになる乳製品です。忙しい日でも、手軽に栄養を摂取することができます。
この商品のパッケージには、ニュージーランド出身のNBAプレイヤー、スティーブン・アダムスが開発に携わっており、パッケージにも彼の写真が載っています。スーパーでも、販促として商品と共に彼のパネルが設置されており、商品イメージとして確実に定着しています。ラグビーのイメージの強いニュージーランドですが、実はバスケットの人気も高く、国内リーグの試合もテレビで放映され、公園にもバスケットコートが存在します。
スポーツ選手を直接パッケージに起用することによって、そのファンはもちろん、ターゲットでもある健康に気を使っている人にとっても、信頼できる商品だというイメージを持たせることができます。特にNBAという誰もが知るバスケットボールの世界最高峰の舞台で長年プレーしてきた選手だからこそ、その商品に対する説得力があります。
人気ゲームとのコラボ商品
ブランドやスポーツ選手だけでなく、中には、ゲームとのコラボ商品も販売されています。チョコレートクッキーにクリームを挟んだ人気商品のオレオは、ゲームのパックマンとのコラボ商品を販売。パッケージにQRコードが記載されており、スキャンするとサイトからパックマンのゲームを遊ぶことができます。また、同じサイトからプレゼントが当たるキャンペーンの応募もできるようになっています。
お菓子とゲームがコラボすることによって、双方の会社にとって様々なメリットが生まれます。まず、お菓子とゲームでは、ターゲット客層が似ているため、ゲーム会社側としてはメインの客層に対してゲームの認知度が上がり、直接自社製品をプレイしてもらうきっかけになります。またコラボすることによって、商品に対するロイヤリティ収入を見込めます。
お菓子メーカーとしては、パックマンのゲームのファンにも商品を買ってもらうことができるため、売上アップにつながります。また、お菓子メーカーでは開発の難しい、クオリティの高いゲーム分野のキャンペーンを行うことができ、話題性も含め他のお菓子メーカーとの差別化を図ることができます。
お菓子のコラボパッケージを通して
ニュージーランドでも、よく見られるコラボ商品。今回紹介した商品以外にも、ディズニーなど日本でもおなじみのコラボ商品などがスーパーには展開されています。キャラクターとのコラボが一般的ですが、Whittaker’sやTip Topなどのニュージーランド生まれの企業同士のコラボは、特別感がありより魅力的に感じます。
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