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オフライン店舗最大の魅力は、五感への刺激。ニューヨークの体験型スイーツショップ「ミルク・バー」

「料理界のアカデミー賞」と言われるジェームズ・ビアード賞を2度受賞した実力派ペイストリーシェフ、Christina Tosi(クリスティーナ・トシ)のスイーツショップ、Milk Bar(ミルク・バー)のフラッグショップが、11月にマンハッタンのノマド地区にあるACE HOTEL(エースホテル)の一階にオープンしました。

Photo:2019年11月16日にオープンしたばかりの店舗は地下と一階の2フロアで、面積は465㎡。以前はシーフードレストランだったエースホテルの角地にあります。

Photo:人目を惹くピンク色のネオンサイン。ピンクはミルク・バーのテーマカラーです。

この界隈は、ニューヨークの老舗デパートMACY’S(メイシーズ)やコリアンタウンがあり、観光客も多い地区。フラッグショップのみの試みがこの店のウリになっています。

たとえば「Build-A-Cake(ケーキ)」、「Build-A-Cookie(クッキー)」、「Build-A-Pint(アイスクリーム)」の3つのコーナーでは、その場で生地やアイスクリーム、トッピングやソースが選べて、自分の好みにカスタマイズできるのです。ケーキとクッキーはオーダーしてから約30分で焼き上がり、オンラインでも予約ができます。

Photo:それぞれのコーナーがわかりやすく表示された店内の様子。

Photo:「Build-A-Cake」のコーナー。

レイヤードケーキが回転するディスプレイの横で、オリジナルのケーキを作ってもらえます。作る様子を見守れるのも楽しい。サイズはひとつで、価格は65ドル。

Photo:「Build-A-Cookie」のコーナー。

ガラス越しにトッピングをあれこれ指示しながら、パイ型のクッキーを作ることができます。コーヒーを飲んだり、おしゃべりしたり、売店を物色していると、あっという間に30分が経過して焼き上がりの時間に。

まるで郵便局?宅配便のカウンター?

Photo:「Build-A-Cookie」の立て看板。クッキーはパイ型のワンホールで40ドル。

アイデア溢れるサービスは他にも。「SEND-A-PACKAGE」のコーナーでは、好みのスイーツを発送できます。旅行者が多いフラッグショップならではのサービスと言えそうです。ファンのハートをここでも掴んでいますね。

Photo:「SEND-A-PACKAGE」のコーナー。

こちらには、同封できるメッセージ用ロゴ入り便箋や封筒と、それらをカスタマイズするためのスタンプが用意されています。

Photo:並んでいるのは配送可能なスイーツのカード。このカードをピックアップし、自分で記入した配送伝票、メッセージカードを、売店「MINIMART」のレジカウンターに持っていきます。

日本のコンビニエンスストアやキオスクを思わせる「MINIMART」

Photo:「MINIMART」のコーナー。

店内の一番奥には売店「MINIMART」があり、ロゴ入りグッズが並びます。ここでは、缶入りクッキーなどの食品以外に、ミニバッヂや歯ブラシ、ノートといった小物から、Tシャツ、バンダナ、デニムなどの衣料品、スケボー(もちろんロゴ入り!)も販売。豊富な品揃えに長居する人も多く、待ち時間を飽きさせない工夫が感じられます。

Photo:上段には、配達・発送用のオリジナルボックスが並んでいます。

オリジナルボックスには、ピンクのロゴとWEBサイトアドレスの他に、「FOR SOMEONE AWSOME(素晴らしい誰かさんへ)」という可愛いメッセージがプリントされています。下段はオリジナルピンバッヂ(左)とニューヨーク市内のフードマップ(右)。

Photo:Tシャツは、クッキーを入れる筒形のケース入り。

Photo:テーマカラーのピンク色が多種多様な雑貨に統一感を与えています。中段はオリジナルのレシピ本。下段のロゴ入りクッキー缶は、中身なしでも買えます。

Photo:吊るすタイプのパッケージに入ったオリジナルクッキー。

Photo:売店では、手土産にさっとスイーツを買いたい人に向けて、紙箱入りのプリメイドのクッキーやケーキが並んでいます。

Photo:エースホテル内に続く内ドアから入ってきたおしゃれな母娘。おやつにアイスクリームをイートインするそう。

Photo:「ORDER HERE」のコーナー。

スイーツの他に、コーヒーやドリンクのメニューも豊富です。私が出かけたのは16時頃。仕事帰りのニューヨーカーや旅行者で、長い列ができていました。

Photo:店内のメニューと、シグニチャーアイテムのパイ型クッキー。ひと切れから買えます。

Photo:プリメイドのレイヤードケーキも、クッキー同様にひと切れから買えます。

Photo:バニラのソフトクリームにシリアルのトッピング。ビジュアルの可愛さも、ミルク・バーのスイーツの魅力。SNS映えばっちりです。

Photo:子ども達がクッキーやケーキを作れるお菓子教室「CLASS ROOM」も人気です。(公式インスタグラムより)

ニューヨークのフラッグショップでも、2019年12月から地下スペースで「CLASS ROOM(イベント教室)」がスタートしました。子ども達だけでなく、大人も参加できるクラスを企画して、ニューヨーク旅行の思い出作りの場にしたいそうです。参加はオンラインで予約できます。

ミルク・バーの取材は「体験する」ことがこの店のキーワードであり、魅力なのだということを“体感”する取材でした。カスタムメイドのスイーツ、お菓子教室、自分らしさをプラスできる発送サービスなど、店内の隅々にまでアイデアを尽くしている様子も好印象でした。

目の前に広がるスイーツ・ファクトリーの様な光景に、思わずワクワクする感覚は、オンラインショッピングでは味わえない「生」の体験。五感を刺激することがオフライン店舗の最大の魅力であることを、ミルク・バーが改めて教えてくれました。

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