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ニューヨークのミュージアムストアで見つけた面白いパッケージのアイデア商品

ニューヨークには、メトロポリタン美術館をはじめ様々なミュージアムがあります。そんなミュージアムで欠かせないのが、お土産や雑貨選びが楽しいギフトショップです。パンデミックを経て、ミュージアムストアもより多様な商品が登場するなど充実し、久しぶりにミュージアムを訪れる人々も購買意欲が高まっており、今どこを訪れても盛り上がっています。ミュージアムストアで見かけた面白い商品やトレンドを紹介します。

コラボ商品のミュージアムギフトの増加

お客さんが来なくなってしまったパンデミック中、ミュージアムはそれぞれギフトショップの内容を見直すなど、再開後を念頭に置き、新しい商品の開発などに注力していました。そんな中、ニューヨークのミュージアムで見られる変化のひとつが、コラボ商品の増加です。ミュージアムが、地元ニューヨークのブランドやメーカーとタイアップし、オリジナルのギフトショップ商品を色々と登場させています。

メトロポリタン美術館では、そんなコラボ商品がたくさん販売されています。例えば、ニューヨークの紅茶ブランド「Harney & Sans」とのコラボで、METのアートコレクションをもとに色々なデザインの紅茶を発売しています。メトロポリタン美術館がある、セントラルパークを描いた絵画作品をモチーフにした紅茶缶のデザインの商品は中でも人気があります。

ニューヨーク・ブルックリン生まれのチョコレートブランド「Mast Brothers」とのコラボ商品も登場。メトロポリタン美術館の中世の雰囲気が素敵なクロイスターという別館で有名な一枚のタペストリーを描いたパッケージの商品です。最近、普通の牛乳ではなくオートミルクなどの代替ミルクを好む消費者が増えていますが、そんなトレンドも取り入れており普通のミルクチョコレートではなく、オートミルクの商品となっているのもニューヨークらしい商品と言えます。

もうひとつ、ブルックリン生まれのブランドでジャムのメーカー「BRINS」の商品もコラボならではの面白い商品になっています。シンプルなパッケージで素朴なジャムを作るBRINSですが、METとのコラボを通して全く新しい味とイメージ、デザインの商品が生まれました。アダムとイブの世界をイメージした、禁断の果実のジャムです。

ファーマーズマーケットのようなパッケージ

こちらギフトショップでよく販売されているディッシュタオルですが、パッケージの効果でとても可愛い印象のギフトになっています。

バジルとトマトの野菜の絵柄のタオルを本物の野菜と見立てて、野菜用のパッケージに入って販売されています。

ファーマーズマーケットでよく見かける野菜用のパッケージです。本物のトマトがこのパッケージに山盛りのって販売されているファーマーズマーケットの光景が重なります。日本でいうと手ぬぐいや風呂敷など色々と素敵な柄の布がたくさん売られていますが、その絵柄を活かした遊び心のある引き立てるパッケージにしたらより印象的な商品に見違えるかもしれません。

アルミ缶パッケージ

ギフトショップで販売されている定番のマグネットやポストカードなど、こまごました商品がすっきりと見栄えのいいアルミ缶に入った商品がギフトショップで販売されています。コレクションで集めることが多いこのようなアイテムを、コレクションボックス付きで売るというアイディアもあるかもしれませんが、揃えてみたくなる魅力的な絵柄ばかりが入っています。マグネットが単品で並んでいるよりも、パッケージのおかげで高級感が出て、ギフトショップで並んでいても目を引きます。

その他、牛乳パックを見立てたパッケージにマグネットのコレクションが入った商品などもあります。こちらの牛乳パック風のパッケージは開封した後もまた閉じることができるので、何回でも収納のために開け閉めができます。

クリスマスツリーオーナメントを見立てたパッケージ

季節感を取り入れたパッケージの商品もミュージアムに登場します。クリスマス前ということで、クリスマスツリーのオーナメントになるパッケージです。厚紙でボール風に組み立てたもので、ツリーにぶらさげる赤いリボンがたっぷりとした長さがあります。ボールの中身は靴下です。中にプレゼントが入ったまま、クリスマスツリーにぶら下げたり、中のプレゼントを出した後もクリスマスツリーに飾りとして下げておくことができる、そんな可愛い便利なパッケージです。

ミュージアムのトレンド サステナビリティ

ニューヨークのミュージアムに並ぶ商品は、最近は、お洒落なだけではないセレクションになっています。大切にされていることの一つが、サステナビリティです。サステナブルに注力しているローカルブランドの商品がよく並んでいます。

サステナビリティの商品として、リサイクルのレザーを使った商品も増えています。

そして、ゼロウェイスト、つまりごみを出さない生活をするアイテムなど人々の生活と意識に影響を与えるような面白いアイディア商品も出てきています。

こちらも繰り返し使えるストローなど、生活に取り入れてほしいサステナブルな商品が取り揃えられています。パッケージはシンプルですが、グラスと合わせてお洒落に使える演出もされています。

アメリカではお土産文化が根付いている日本とは異なり、特別な機会のギフト以外はあまり買う人が少なかったため、以前まではミュージアムのギフトショップはMoMA など一部の美術館を除いて、気の利いたお洒落なアイテムや面白いアイテムはあまりありませんでした。


パンデミックを経て、最近ではどのミュージアムもギフトショップに力を入れてきており、ローカルブランドとコラボしたりクリエイティブな商品やサステナブルな商品を取り入れたりなど目を見張る進化を遂げています。近年アメリカでは、自分の思い出としてお土産を購入する人も増えてきていますが、自由に外出することができなかったパンデミックの期間を経てさらに購買意欲が増してきている感があります。そしてそんな需要に合わせ、ミュージアム側もパンデミック期間中にギフトショップ変革のクリエイティブな商品開発を色々行えたようで、最近は面白い商品が増えており、パッケージの見せ方やディスプレイにまで気を配った商品も色々登場し、どこのミュージアムショップも盛り上がりを見せています。

 

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