読者の皆さんの中には、スターバックスを日常的に利用される方もいらっしゃるかと思います。ゆっくり読書をして過ごしたり、お仕事をしたり、友人とおしゃべりするなど、さまざまな用途で利用できる便利なスターバックスは、老若男女に人気があるという印象です。
ドリンクのイメージが強いスターバックスですが、実はシンガポールのスターバックスでは、日本にはないモーニングメニューを提供しています。モーニングメニューには、シンガポールの代表的な料理をアレンジした商品や日本にはないフードメニューなどが並んでいます。本稿では、スターバックス・シンガポールで提供されている種類豊富なモーニングメニューについてご紹介していきます。
スターバックス・シンガポールについて
スターバックス・シンガポールは、1996年のオープン以来店舗数を増やし、今や島内の至る所にあります。店舗は中心地、特にオフィス街に多く、ビジネスパーソンが来店する姿を多く目にします。
筆者も仕事をする際によく同店を利用しています。周囲も同じように仕事をされている方や出勤前にゆっくり朝食を楽しむ方が中心の静かな空間なので、作業にも集中できます。おいしい朝食とコーヒーがあると元気も出ますし、作業もいつも以上に捗る気がします。
店内には多くのグッズが並んでいます。スターバックスの人気者といえば、バリスタの格好をしたクマのマスコット「ベアリスタ」が有名です。それに加え、マーライオンがシンボルであるシンガポールでは、マーライオンとベアリスタを掛け合わせた「マーライオン・ベアリスタ」というキャラクターがいます。「マーライオン・ベアリスタ」はキーチェーンやぬいぐるみなどのアイテムとして販売されており、シンガポールならではの商品なので観光客からの人気も高いそうです。また、グッズだけでなく、「マーライオン・ベアリスタ」のクッキーなどお菓子もあり、こちらもお土産として購入される方が多いそうです。
種類豊富なモーニングメニュー
そんなスターバックス・シンガポールでは、日本では提供されていないモーニングメニューがあります。メインの食事メニュー+ホットコーヒーで8ドルのお得なセットなので人気が高く、多くの方が利用している姿を見かけます。日本で朝食を提供している店舗は大抵11時までの提供時間ですが、11時半までと長めに提供している点も利用者にとってはありがたいポイントです。
以下で実際に提供されているメニューをご紹介します。朝食メニューは写真のように8種類のメインメニューから選ぶことができます。日本のカフェでの朝食と言うと通常3~5種類程の品数なので、選択肢が多いのも魅力的です。メインメニューは、クレープラップサンドやクロワッサンサンド、パンケーキサンド、シンガポールの郷土食を取り入れたものまで種類もさまざまです。
シンガポールならではのメニューなのが、期間限定のナシレマラップです。シンガポールのローカルフードであるナシレマをイメージし、中にはご飯やイカンビリス(日本で言う煮干しのような小魚を天日で干物にしたダシジャコ)、ピーナッツが入っているそうです。サンバルというスパイシーなソースも入っているので、辛味の効いた味わいも再現された一品とのことです。ローカルフードをアレンジしてメニューに加えている点に、食文化を広めようとするシンガポールの愛国心を感じます。
メニューをご覧になりお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、肉を使用したメニューには鶏肉、ハムにはチキンハムを使用しています。その理由は、鶏肉はどの宗教の方も口にすることができるお肉だからです。イスラム教徒は豚肉が、ヒンドゥー教徒や仏教徒(※仏教徒は一部の方)は牛肉を食べることができないため、多民族国家であるシンガポールでは肉を使う料理にはチキンを使用することが多いです。さまざまな国籍や宗教の人々が暮らすシンガポールでは、そうした方々に配慮したメニューを多くのお店が提供しています。
ショーケースに商品が並んでいるので、実際に見てからオーダーができるのも嬉しい点です。HPをご覧いただくとメニューのより詳細な説明が掲載されていますので、気になる方はチェックしてみてください。(記事参考資料にURLを記載)
おすすめの朝食メニュー
以下で筆者おすすめの朝食メニューについてご紹介します。スターバックス・シンガポールの朝食はどれも工夫が凝らされていて美味しいですが、個人的にお気に入りは「Chicken Ham & Cheese Egg Crepe Wrap」と「Egg Mayo & Cheese Multigrain Croissant」というメニューです。
「Chicken Ham & Cheese Egg Crepe Wrap」は、クレープ生地でチーズとハムを包んだ一品です。ほんのり甘いクレープの生地と塩味のあるハムとチーズが合わさることで、甘みと塩味の絶妙なバランスがクセになる味わいです。見た目以上に食べ応えがありますし、クレープのラップサンドはなかなか他で見かけないのでプレミアム感があるのも嬉しいです。
「Egg Mayo & Cheese Multigrain Croissant」は、マルチグレインのクロワッサンに卵とチーズを挟んだクロワッサンサンドです。卵は日本の卵サンドイッチのようにゆで卵を刻んだものにマヨネーズを加えて作られています。ふんだんに雑穀が入ったマルチグレインのクロワッサンは、風味や食感もよく、食物繊維も豊富に摂ることができます。おいしさだけでなく健康面も考えられている点が嬉しいところです。
また、こちらは肉不使用のメニューなので、すべての宗教の方やベジタリアンの方も楽しむことができます。どんな方でも安心して口にできるものを取り揃えている点が、グローバル企業であるスターバックスならではの工夫だと感じました。
日本にはないモーニングメニューを提供しているスターバックス・シンガポール。早朝にカフェでお仕事をしたい方、観光で朝早くから行動したい方、ご友人と朝食を楽しみたい方など、さまざまな用途で利用できるスターバックスのモーニングはとてもおすすめです。シンガポールならではの朝食メニューと美味しいコーヒーでパワーチャージをすれば、きっと素晴らしい1日の始まりになると思います。
▼参考資料
Starbucks Singapore HP
https://www.starbucks.com.sg/menu/food/starbucks-breakfast-club
▼編集部おすすめ記事
日本とここが違う!カナダのスターバックス事情
グアテマラ・アンティグアの街づくり。遺産を守り、未来へつなぐカフェ文化
このライターの記事
-
2025.09.26
スターバックス・シンガポールの種類豊富なモーニングメニュー
-
2025.09.03
マレーシアを代表する「BOH紅茶」。地域一体でのブランディングと人々を惹きつける魅力的な商品パッケージ
-
2025.08.07
ミスタードーナツシンガポールのナショナルデー記念メニュー「マイロドーナツ」
-
2025.08.06
マクドナルド・シンガポール×JUMBO Seafoodのコラボ開発:建国60周年記念商品のチリクラブソースバーガー
-
2025.07.16
シンガポールの健康とおいしさを考えた、サワードウ×ボンボローニのマッシュアップドーナッツ
-
2025.04.25
ローカル食を身近で親しみやすい存在に。観光客にも地元民にも愛される「Toast Box」の工夫と魅力