アートとのタイアップ
日本を代表する現代美術家草間彌生とタイアップした商品やパッケージが話題になっています。
LOUIS VUITTONのKUSAMA YAYOI バッグや、同じくLOUIS VUITTONのフレグランス、サングラス、ヴーヴクリコグランダムギフトボックスなどに採用されています。
ルイ・ヴィトンと草間彌生のコラボフレグランス
次にGUERLIAN（ゲラン）の新しい限定版の香水瓶は、アンリ・マティス（仏画家）とのデザインコラボです。アンリ・マティスのひ孫であるジャン・マチューが、限定版の香水ボトルを作成するためにGUERLIANと提携しました。香水のパッケージは、アーティストの祖父へのオマージュであり、ボトルデザインに彼の特徴的なデザインや色彩展開が活かされています。
アートとのコラボレーションでは、日本でもカミノフーズがレトルト商品“空想のグルメ旅”シリーズでゴッホや、ゴーギャンなどの名画にちなんだ商品を販売しています。
なぜ、ブランドはタイアップするのでしょうか。
イベントや有名ブランドとのタイアップの目的は相互のブランドの相乗効果によるマーケットの拡大や、付加価値の提供です。ブランドにとってはマンネリの打破と消費者に対する刺激の提供でブランド価値の活性化を図ることができます。
特定の期間やイベントに合わせて、特別なデザインやプロモーションを展開することで、顧客にとっては限定的な価値や空間・イベントが魅力を演出し、需要の喚起や購買意欲の向上に繋がります。
タイアップ、コラボはパブリシティーの絶好のテーマです。パブリシティーは広告と違って、広告費が必要ありません。メディアが取り上げれば、コストパフォーマンスの良い施策になります。また、中立的なメディアが取り上げてくれることで、情報の信憑性も担保されます。
スポーツとのコラボレーション
スポーツとのコラボは広いファン層と、インパクトの強さ、シーズン性などで、ブランドのアピールに最適です。バドワイザーは、2022年の9月から年末まで、米国全土で開催されたFIFAワールドカップトロフィーを冠した赤と金のパッケージをリリースしました。
缶にはQRコードがあり、特別なバドワイザーFIFAワールドカップのウェブサイトにリンクして、FIFAワールドカップファイナルゲームへの旅を獲得する機会を含むワールドカップ特別コンテンツにアクセスできます。
ミケロブのウルトラビールは、缶にデザインされたQRコードをスキャンすることで、Netflix のゴルフ番組“Full Swing”に早期アクセスできます。
ペプシコの「Press Play On Summer」は QRコードを利用したキャンペーンで最大 3 か月間 Apple Music を無料で利用できる権利を提供しました。QR コードは、全てのペプシコの20オンス炭酸飲料ボトルにつけられています。このプロモーションは、2022年のApple Musicのアーティスト・オブ・ザ・イヤーに選ばれたBad Bunnyと提携して行われました。
限定版のバドライト NFL パッケージが復活。
バドワイザーは全米で最も人気のあるアメリカンフットボールのNFLともタイアップました「キックオフ ビール」パッケージで、NFLシーズンの開幕を盛り立てます。NFL の公式ビール スポンサーであり、アメリカで最も売れているビール ブランドが、開幕を飾ります。
NFL スターの Travis Kelce と George Kittle をフィーチャーした「Kickoff Beers」は、Bud Light の缶を開ける音を使って、NFL のテーマソングをリミックスしています。
シーズンオープニングにフロリダ州マイアミドルフィンズのホームスタジオであるハード ロック スタジアムで「キックオフ ビール」イベントを実施しました。マイアミ ドルフィンズ対ニュー イングランド パトリオットのキックオフの前に、選ばれた1 人の幸運なファンがバドライトを開け、「シーズンの幕開け」を宣言しました。
Bud Light は、NFL(アメリカンフットボール)24 チームとそれぞれのファンに向けた限定版の NFL チーム パッケージを復活させました。24チームに加えて、あえて贔屓を持たないファンのための「一般ファン向け」パックも含まれます。
NFL とのパートナーシップにより、バドライトは「バドライト x NFL アルティメット ファンダム」を立ち上げました。これは、熱狂的なファンにバド ライトと彼らのお気に入りのチームとまったく新しいレベルで関わる機会を提供する非代替トークン (NFT) コレクションです。新しい「Bud Light x NFL Ultimate Fandom」デジタル コレクションを所有すると、NFL ジャージや1 年分のビール、スーパー ボウルのチケットなどの賞品を獲得することができる「pick'em」トーナメントに参加できます。
音楽サイトとタイアップ
ペプシコは、「Press Play On Summer」キャンペーン限定版パッケージをリリースしました。このパッケージには、最大 3 か月間 Apple Music を無料で利用できるQR コードがデザインされています。QR コードは、ペプシコの20 オンスのボトル炭酸飲料全てに添付されています。
このプロモーションは、2022年のApple Musicのアーティスト・オブ・ザ・イヤーに選ばれたBad Bunnyと提携して行われています。
消費者は、Bad Bunny のチャート上位ヒット曲全てと、Apple Music の 1 億曲以上を無料でストリーミングできるようになります。
ロミュラン エール ライ ウイスキーは、神秘的なボトルで、テレビ シリーズを再現しました。このウィスキーボトルは映画「スタートレック II: カーンの怒り」で初めて登場したスピリットであるロミュラン エールのボトルを再現しています。
スタートレックファンに向けた、限定版ロミュラン エール (ライ麦とウォッカ) はスタートレックスピリッツでオンラインで販売され、フロリダ州の小売店でも限定販売されました。
ブランド間コラボレーション
2023年春、イースターに合わせて限定版のペプシ x ピープスのコラボレーション飲料を全国で再発売しました。この飲料は、おなじみのペプシの味と甘いマシュマロ ピープス キャンディーを組み合わせたもので、明るい黄色の缶と、バニーとアヒルの形をしたキャラクターに囲まれたペプシのロゴが描かれた黄色のラベルのボトルに入っています。
「ピープシ」と呼ばれるこの共同ブランドのソーダは、2021 年にわずか 3,000 人のファンに向けて発売されました。「枕のように柔らかい」マシュマロ風味のソーダはすぐにソーシャル メディアや深夜テレビで話題になり、1個数百ドルで販売されたこともあります。
ペプシは、今年4月にSnapchatを活用してファンを仮想空間に送るなど、本格的なソーシャルメディア攻撃で再発売を開始しました。ファンはペプシ x ピープスの缶またはボトルにあるコードを AR レンズでスキャンし、秘密のコードのロックを解除することで、懸賞の結果を知ることができます。
スニッカーズ アイスコーヒー
国民的コーヒーブランドのビクター・アレンは、マース社と協力して、すぐに飲めるビクター・アレンのスニッカーズを、期間限定商品としてウォールマート系の会員制スーパー、サムズ・クラブ限定で5月に全国発売しました。
ブランドによれば、このフレーバーは「一口飲むたびに幸せな場所へ連れて行ってくれると同時に、途中でエネルギーを少し高めてくれる」という。飲み切り缶のカロリーわずか 130 カロリーの飲料です。
サムズ クラブは、さまざまなカテゴリーにわたるユニークな商品を会員に提供することが特徴で、5 月に始まるアイス コーヒー シーズンに向けて、このフレーバーのイノベーションを会員に届けるために商品化を進めてきました。
ジャズクラブとのコラボ
ニューヨークを拠点とするブルーノート・ジャズ・クラブは、ニューヨーク州ブルックリンに拠点を置くクラフト・カクテル・ブランド兼テイスティング・ルームであるワンダリングバーマンと、シグネチャードリンク「ザ・ブルーノート」に関して提携しました。この新しいドリンクは、ブルーノートの2023年夏のジャズフェスティバルでデビューします。ブルーノートのこだわりと同様、新製品のデザインはカオスを実践しており、2つのブランドは互いに尊重しながら単一のアイデンティティとしてバランスをとっています。
デザイン会社ワンダーリングバーマンはコラージュ スタイルを取り入れ、3ラベルはそれぞれ 2 つの画像を織り交ぜて作成されています。
チームのデザイナーは、ブルーノートのアーカイブ写真を物理的に手作業で切り取り、配置してコラージュを作成しています。
タイアップやコラボで拡張されるブランド
タイアップ、コラボレーションは、既に認知されているキャラクターやブランド、媒体の価値をそのまま利用できることから、計算のできる手法であり、消費者の信頼を得やすく、新たなユーザー層を獲得しやすい手法であり、パッケージ戦略としても注目されています。
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