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圧倒的な支持を誇る、メイド・イン・フィンランドのヴィーガンブランド

Photo:ヴィーガンブランド、Ole hyvä(フィンランド語で「どうぞ」という意味)

Ruohonjuuri(ルオホンユーリ)」は、フィンランドのオーガニックショップの先駆けとなったお店です。1982年にヘルシンキの中心部にオープンし、今では国内に11店舗を構えるほどの大規模な企業へ成長し、チェーン展開をしています。ベジタリアンやヴィーガンをはじめ、そうでない人も「ちょっと体に良いものを取り入れたい」と気軽に通えるライフスタイルショップです。

Photo:ヘルシンキ中心部のカンピ店は品揃えが充実しており、いつも多くの人で賑わっている

Photo:ルオホンユーリのエコバッグ。布製で頑丈な上に容量がたっぷりと入り重宝する。街で持っている人をよく見かけるため、マーケティング効果も発揮している

ルオホンユーリは「草の根」という意味で、自らを「ハッピーな食品店」と呼んでいます。陳列された野菜や果物は新鮮で品質が良く、新商品の試食コーナーでは、店員さんとお客さんがフレンドリーに立ち話をしながらあれこれと情報交換をしたり、とてもハッピーな雰囲気に包まれています。

また、店頭にはフィンランド産にこだわったオーガニック食品から、ナチュラルコスメ、ビューティーケア、サウナ用品、家庭用のクリーニング製品まで幅広い製品が並びます。

圧倒的な支持を誇る、メイド・イン・フィンランドのヴィーガンブランド「Ole hyvä(オレフュヴァ)」

Photo:棚にぎっしりと並び一際目を引くのが、いま注目されている人気のヴィーガンブランド、Ole Hyvä(オレフュヴァ)。

そんなルオホンユーリのショップ内で、今もっとも売れているというヴィーガンブランドが「Ole Hyvä(オレフュヴァ)」です。ショップ内での売り場面積は他ブランドと比べて最も広く、大きな棚にぎっしりと陳列されています。

ブランドのスローガンは「Good for You & Nature, Ole Hyvä!(あなたと自然に良いものを、どうぞ!)」。自然と共存するフィンランド人にとって、すんなりと入ってくるこの言葉で圧倒的な支持を得ています。

100%植物由来、森の恵みが主役

フィンランドの綺麗な空気、美味しい水、手付かずのピュアな自然の中から、100%植物由来のオーガニック素材、例えば松や白樺の木から抽出されたエキス、ブルーベリーやラップランド産のスーパーフードと呼ばれるオレンジ色のクラウドベリーなどを原材料としているオレフュヴァ。

シャンプーをはじめ、コンディショナー、ボディソープ、ハンドソープ、洗濯洗剤や家の掃除用洗剤までもが揃っているため、最初はシャンプーから使い始めたお客様も、その製品を一度気に入ると「次はハンドソープを試してみよう」と、他の製品と併せて使う傾向があります。

日照時間が非常に短く、寒い冬が半年以上続くフィンランド生活では、「ビタミン豊富」な商品は大変重宝され、健康的に冬を越すには必要不可欠な生活の必需品でもあります。さらに様々なアレルギー体質を持つ人が多いフィンランドでは、化学薬品を使わず「敏感肌にも優しく安心して使える」というキーワードが大事になってきます。

私もこのブランドを過去4年間愛用していますが、ナチュラルな香りと、乾燥肌を優しく包んでくれるところが気に入っています。

Photo:植物が描かれたパッケージ

Photo:大きな容器で長持ちするものありがたい

空の容器をリユースできる取り組みも

オレフュヴァは、使いきった空の容器をリユースできる取り組みも行っています。

Photo:ずらりと並ぶオレフュヴァの製品

店頭で同製品(異なる香りも選択可)を自分で入れ、精算時に「リフィル」と伝えると1ユーロ値引きしてくれる仕組みです。こういった環境保護の取り組みもあり、オレフュヴァの顧客をリピーター化しています。

今後も益々、オーガニック・ヴィーガン・エコロジカルな商品の需要が高まっていきそうです。

Photo & Text by Yuko Räsänen

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