【パッケージ グローバルコレクション特集】韓国のパッケージに多く見られるキャラクターパッケージ!(2)
さて、今回も前回に引き続き韓国のパッケージを見ていきたいとおもいます!前回はとっても可愛らしいイラストパッケージを取り上げましたが、今回は韓国の食品パッケージに多く見られる「HACCP(ハサップ)マーク」についても触れていきたいと思っております!
このHACCPマーク、韓国のパッケージに必ず、と言っていいほど入っております。
そして調べてみたところなんと日本でも2021年6月から導入が義務化されているようですね。かなり時代の流れがわかるマークなのではないかと思い、今回はここにフォーカスしつつ、パッケージを見ていければと思っております!
「HACCP(ハサップ)マーク」の解説
HACCPとは、厚生労働省が今年6月から制度化を発表し、ご存知の方も多いかと思います。ただ、こちらの制度始まったばかりですのでまだ日本のパッケージに適応されているものがいまだ見られません(2021.9.末日現在)。
厚生労働省は下記を発表しております。
「HACCPに沿った衛生管理の制度化」
「令和3年6月1日から、原則としてすべての食品等事業者の皆様にHACCPに沿った衛生管理に取り組んでいただくことになります。」
引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/haccp/index.html
HACCP(ハサップ)とは…
Hazard Analysis and Critical Control Pointの略で食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。
なので、端的にまとめると新しい食品衛生法のルールが設けられ、そのためのルールがHACCPとなります。このHACCPですが、何故まだ日本のパッケージに見られないか、というと、この管理体制を整えるところから企業が取り組む必要があるためです。
これは、組織そのものの管理体制を変化させることから企業にとっては大きな負担となってきます。しかし、このHACCPという管理体制ですがなんと隣国韓国ではほとんどの食品に対してマークが見られるのです!
韓国では2012年より、魚肉加工品(蒲鉾類)、冷凍水産食品、冷凍食品(ピザ類、饅頭類、麺類)、氷菓子類、非加熱飲料、レトルト食品、キムチ類(白菜キムチ)について、順次、HACCPを義務付けが開始され、今やパッケージには表示が当たり前になっているようです。
調べてみますと実は各国でもかなり昔から導入されていたようですね。各国の意識のレベル感は差があるかと思いますが、この管理体制は歴史が思ったよりも古いもののようです。
【米国】
1997年より、州を越えて取り引きされる水産食品、食肉・食鳥肉及びその加工品、飲料について、順次、HACCPによる衛生管理を義務付け。
【EU】
2006年完全適用 一次生産を除く全ての食品の生産、加工、流通事業者にHACCPの概念を取り入れた衛生管理を義務付け
【カナダ】
1992年より、水産食品、食肉、食肉製品について、順次、HACCPを義務付け。
参考文献:http://www.n-shokuei.jp/eisei/haccp_sec02.html
それではお待ちかねのHACCPマークの入っているパッケージたちに登場していただきましょう!
韓国のパッケージデザイン観察
こちらは、韓国のスナックおいもチップスです。味は普通においもチップスでした。少し日本のものよりも油感がつよい気がしましたがとってもおいしかったです。
こちらのパッケージにしっかりとHACCPマークが!韓国のパッケージの面白いところは、イラストと写真を併用するところと、文字組みが思ったよりシンプルで、オーガニックな色使いをするところです。
日本の流通に出回っている商品はいかに消費者の目にとまってもらうかに力を注いでいるので、こういったナチュラルでオーガニックなパッケージはなかなかまだ浸透していないように思えます。また、ロゴよりもデザインやイラストの方が目立つところが大変特徴的だなと思います。日本ですと、特有の商品名をつけてロゴを目立たせている印象がありますね。
こちらはジャンジャンのレトルト食品になります。日本だとこういう食品はカレーくらいしか思い出せないのですが、さすが韓国!レトルト食品をたくさん作っていますね!味は正直、「ん?カレーかな?」でした。気のせいかもしれないのですが・・ジャガイモが入っていたのでよりカレーみがありました。
こちらにもしっかりHACCPマークがつけられていますね。このパッケージの面白いところは、パッケージにモールへの誘引QRコードが表記されているところ。オンラインでも気軽に買ってね〜ということでしょうか。買い置き商品だからなのか、しっかりとデザインも施してさりげなく訴求していてかわいいなと思いました。
こちらの商品は、豆乳なんですがクルミフレーバーなのです!しかも、日本だと考えられない「パウチパック」。
これで韓国の人はこのまま飲むんです。ドラマとかで見たことある人も多いのではないでしょうか?
フレーバーの風味がよくて、私は今回特集のために購入したのにもかかわらず、これが一番お気に入りになりました。日本の豆乳を買うならこっちを断然おすすめします。
しかし、韓国ショップでもこちらの商品は初めて見ました(黒豆豆乳はよく置いてあります!)是非オンラインショップなどでご購入してみてください!パケコレ中の人おすすめ商品でございます。
ちなみに、韓国では「魚肉加工品(蒲鉾類)、冷凍水産食品、冷凍食品、氷菓子類、非加熱飲料、レトルト食品、キムチ類について、HACCPを義務付けられている」とあったので、前回取り上げさせていただきましたこちらの商品はもちろんHACCP規定対象商品なんです。
この可愛い見た目をしているのに、お菓子じゃないので一手間かかっているのですね。ちなみに、同じ「芋」商品でHACCPマークがついていないパッケージもあったのでご紹介させていただきます。
こちらは韓国のおいもスティックです。 こちらもおいもチップスと何が違うのか、どういう規定なのかはわかりかねますがHACCP対象外のようですね。きっとお菓子カテゴリになってるからなのでしょう。
でもおいもスナックもお菓子なのに…と、あまり触れてはいけないところが気になってしまいました笑。
ちなみに、HACCPとは逸脱してしまいますが、韓国の「しずる」表現って本当に美味しそうなグラフィックを作ります。そして、地味なカラーを使っていて一見死にそうな色合いなのに「美味しそう!」「何だろう」となる素晴らしいパッケージだなと思いご紹介させていただきました。フォトクリエイティブがかなり優れているなあ。と感心した商品です。
韓国パッケージのまとめ
今回のHACCPを主題としたパッケージの特集はいかがだったでしょうか?
前回のものとも比べてみると、韓国のクリエイティブの日本との違いの傾向が顕著に見られてとても面白いのではないでしょうか?
韓国のパッケージは特に食品は日本では絶対に見られない色味を使われていること、
また、キャラクターや細かいグラフィックの差異。そんなところを是非比較して楽しんでいただけたら光栄です。
以上パケコレでした。
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