ビジネスパーソンが読むメディア。マーケティング、セールスプロモーション、パッケージの企画・開発に役立つアイデアと最新の情報を、世界中から配信。

おうち時間に欠かせない!「紅茶」のパッケージコレクション【連載第37回】

画像:packagecollection

こんにちはpackagecollection(以後パケコレ)です。(パケコレのプロフィールページはこちら。)

今回のテーマはおうち時間に欠かせない!
「紅茶」のパッケージです。

お時間が空いてしまいましたが、みなさまどのようにお過ごしでしょうか?

なかなか、思うように外出ができない状況が続いておりますが、そんな時だからこそ小さな幸せ、身近な幸せこそ目が向きやすい時期ではないかと思います。

だからこそ、パッケージや商品のブランディングってとても大切になってきます。
他社の傾向や事例を見ていくことで新たなマーケティングの領域が開けてきたりします。
今回もそんなひとつ視点を持っていけるようパケコレをさせていただきたいと思います。

前回おうち時間充実に一役かった、「コーヒー」のパッケージ特集を行わせていただきましたが、今回は「紅茶」のパッケージ特集行いたいと思います。

 

紅茶のパッケージデザイン【1】
「BASILUR TEA セイロンティー vol.1-3(10g/tetra bag5袋入り)」

PHOTO:BASILUR TEA セイロンティー vol.1-3(10g/tetra bag5袋入り)
(参考:https://www.superdelivery.com/p/do/dpsl/204613/)

こちらのパッケージは、私が紅茶を探して来た中でもダントツで「お気に入り!」となっている紅茶です。本の形をしているパッケージが魅力的なだけでなく、デザインの繊細さも秀逸。
1つあたり1,000円と、他で取り上げる商品よりやや割高ではありますが、
この箱の中にアクセサリーやメモ用紙を入れたりととても大切に使ってしまう。
そんなパッケージ名利に尽きる素晴らしい商品です。

紅茶のパッケージデザイン【2】
「日東紅茶 デイリークラブ 6バラエティーパック 10袋入り×6個」

PHOTO:「日東紅茶 デイリークラブ 6バラエティーパック 10袋入り×6個」

続きまして、こちらはよく流通さんで「紅茶と言えば・・」と思い浮かぶ方も多い
日東紅茶 デイリークラブのフレーバーティーをご紹介。
フレーバーティーは日本で数年前からとてもトレンドの一つです。
その火付け役は「フルーツインティー」というLiptonが行ったプロモーションの一つです。(参考:https://brand.lipton.jp/leaf/fruits_in_tea/)

そのトレンドの傾向をうまく汲み取り、商品に落としこんでいるのが、こちらの商品になります。
フルーツと、オーガニックな表現は嫌な印象を抱かず、手頃な価格で10パックも入っているのでスーパーやコンビニでも置かれている商品になります。

 

紅茶のパッケージデザイン【3】
「日東紅茶 デイリークラブティーバッグ10袋入り 受験生応援パッケージ」

PHOTO:日東紅茶 デイリークラブティーバッグ10袋入り 受験生応援パッケージ
今年コロナ禍で合格祈願のお参りも控えてしまっている受験生やその家族を応援する特別なパッケージを発売します。徳川家康も戦勝祈願をおこなった神田明神(東京都千代田区)とコラボしてパッケージをデザイン、満開の桜をあしらったほか、裏面に家族や友人同士で応援や励ましのメッセージを手書きできるスペースを作りました。また、中のティーバッグ個包装のデザインは、「日東紅茶」のマスコットキャラクター「くまのちゃたろう」のイラストで、お守り風・絵馬風・必勝だるま風や試験の心構えを書いたものが全6種類入っています。 引用元:https://www.mitsui-norin.co.jp/news/20201118/

先ほど取り上げた日東紅茶様の限定パッケージです。
こちらは受験生応援パッケージとなっており、シーズンに合わせたパッケージでとても魅力的なだけでなく神田明神とコラボしたパッケージのデザインとなっています!

日常的に紅茶を飲まない方にとっては、この「季節性のパッケージ」は、とても目に付きます。
日本のマーケットは「期間限定フレーバーに目がない・弱い」という特徴があります。
これは、季節が4つもある日本ならでは、もしくは、季節の節々で祭りや催事をしていた文化的背景から来ているのではないかと私は考察しています。
なので、こういった季節モノをさりげなく出してくる日東紅茶様のパッケージをつい手にとってしまいました。

紅茶のパッケージデザイン【4】
「Blendy(ブレンディ) カフェラトリー スティック 芳醇ピーチティー 7本」

PHOTO:Blendy(ブレンディ) カフェラトリー スティック 芳醇ピーチティー 7本

紅茶や、「飲み物を楽しむ」マーケットを広げたメーカー様として、こちらのBlendy(ブレンディ) シリーズは欠かせません。
なぜなら、コンビニという限られた空間、尚且つ棚の新陳代謝がとても高いコーヒー・紅茶の売り場でほぼ入っているからです。
このブランドが様々な魅力的な商品開発とパッケージデザインを行っていることが今の紅茶・飲料の市場を後押ししているように思えます。

先ほども日東紅茶さんでもフルーツティー市場がトレンドとなったとお伝えしましたが、そのトレンドをしっかりと取り入れ、かつ魅力的な商品開発をしている好事例になります。

紅茶のネガティヴポイントである茶葉を捨てる必要性を、パウダータイプで提供することによって解消しました。ゴミ捨ても楽になり、使いやすいと思わせるだけでなく、トレンドを取り入れているのでコンビニに置かれていても棚落ちしにくい、といったところが人気の秘密なのではないでしょうか。


確かに、ステイホームで出かけられない中でコンビニでこういった日常をちょっと上質なものにする商品が売っていたら手にとってしまいますよね。

 紅茶のパッケージデザイン【5】
「トワイニング チャイミルクティー (13.8g×5P)」

PHOTO:トワイニング チャイミルクティー (13.8g×5P)

トワイニングの紅茶も、コンビニでは見かけませんが、大きなスーパー、そして百貨店でも置かれていることもあり印象に残っている方も多いのではないでしょうか。
そんなトワイニングが先ほどの「パウダータイプ」で、秋冬に人気の「チャイティー」を販売しました。
チャイティーの、自宅で作ってみたいけれども「難しそう」だというイメージをうまく解決した商品ですね。
トワイニングはこういったフレーバーも出しつつ、定番を日本の市場に定着させていく、というのがもしかしたら戦略なのかもしれませんね。

おうち時間が増えたからこそ、大切な時間に

紅茶というものは、コーヒーと同様に日常消費する生活に密接した商品です。
しかし、日本人の文化に沿って考察していくとターゲットは大きく3つに分かれていきます。

1:麦茶・緑茶・水・コーヒーと同様に日常的に紅茶を飲む人
2:日常的に飲む飲み物とは別に、気分転換や意識的に「紅茶」を飲む人
3:特別なシーンのみで利用する人(お土産・おでかけなど)

紅茶の面白いところは、やはり英国(ヨーロッパ)のイメージが強いのか、日本では「お洒落」という印象が未だにあります。かつ、拍車をかけているのが、「フレーバーティー」です。
これは、海外でどこまで流行っているのかは分かりませんが、日本人が好むカスタマイズ・マーケット開拓をして行った結果だと思っています。
日本人には「紅茶は日常的に飲まないが、ノンカフェインや、フレーバーティーは美容と健康に良さそうなので好き。」というイメージがあると思います。
(尚且つ、紅茶のターゲットはパッケージ傾向から見ても女性がとても多い印象)

また、そんなユーザーのイメージをしっかりと認知したゆまぬ努力をされている企業も見られました。

一方お土産用や特別な装いをしているものはしっかりとした缶に入ったり、上品なものが見られました。
それぞれのニーズに対しての違いと、マーケティングの違いなのでこうやって見比べていくと各企業の取り組みが見られてとっても素晴らしいですね。

こういった自社が持っている商品を、いかに消費に対して対応させていくかそれが商品開発からなのか、プロモーション領域で行うのかを比較をしていくことで見えてくるものがありますよね。

パッケージからでも少しでもヒントがあればいいなと思っております。

以上パケコレでした。

 

▼パケトラおすすめの関連記事

コロナ禍で需要アップ!おしゃれな「コーヒー」のパッケージコレクション【連載第36回】

 

このライターの記事

Top