こんにちはpackagecollection(以後パケコレ)です。(パケコレのプロフィールページはこちら。)
今回のテーマは「沖縄」!
今年は各社で、過去に例を見ないほど「沖縄」にフィーチャーした商品が展開されているため、それらのパッケージ特集と、そのバックグラウンドを考察していきたいと思います!
1.大手メーカー編
シークワーサーをはじめとする「沖縄の特産品」で表現するパターンと、石垣島の塩など「原産地」で表現するパターンと、同じ沖縄らしさでも表現の仕方が多様です。こちらは前者の「沖縄の特産品」で表現したパターンですね。
「たけのこの里」は沖縄の塩を使い塩入りミルクチョコレートを推している商品なので、あくまでも「塩」を表現するために海らしいイメージのみを使用していますね。でもそれだけだと、どこの塩でもいいじゃん!ってならないように、さりげない沖縄らしさ表現をしているように見えます。
こちらは「あっ、限定商品出たのかな!」と気付くパッケージ。シーサーが居るのがやっぱりポイント。海の表現とハイビスカスのイラストで沖縄らしさを出していますね。
こちらはグラフィックでシークワーサーや海を表現するのではなく、しっかりと写真(もしくはスーパーフォトリアル)で描写しています。果汁グミの元々のデザインの要素がフォトリアルを使用しての表現だからだとは思いますが、パッケージに写真を入れ込むのって難しいので、しっかりと落とし込まれていて素晴らしいなと思いました。
こちらは写真…?のように見えるイラストを使用した、グラフィック構成ですね。平面と立体をうまく落とし込んでいるデザインです。
このように大手メーカーのお菓子を並べてみると、キービジュアルに「海」「ハイビスカス」「シーサー」「シークワーサー」が多く見られます。色の構成も「ブルー」「黄色」「赤」が目立ちます。「沖縄」を表現するために海のデザインを表現することが多いようですね。これほどまでに被ることもかなり珍しいのではないでしょうか?
シーサーやハイビスカスにシンプルな文字だけでも、だいたい沖縄感が伝わるのですが、そこに「景色」のグラフィックを入れることが印象的だと感じました。情緒的に「沖縄」を表現することで、メジャーブランドに付加価値をつけようとした結果、似たような表現になったのでしょうか。
2.沖縄×主食編
お次は主食となるものをご紹介。
「沖縄」らしさを構成する表現として「民族的なパターン」「シーサー」「ハイビスカス」「海」、キーカラーとして「黄色、赤、紫」が多く見られます。
また、書体はゴシックが使われがちで多く見られますが、流通でのデザインはゴシック体が多く、地元で作られたパッケージは比較的「筆文字」で表現されたものが多く見られるという傾向があります。
こちらは先程ご紹介した特徴から逸脱していて、新しい「沖縄らしさ」です!豚を使用した商品が多いので、沖縄に行ったことがある人はなんとなく「豚=沖縄」になるかもしれませんが、沖縄をあまり知らない人にはピンとこないかもしれないと思いました。
これらの商品を先ほどの視点で見てみると、冒頭で述べたように「特産品」で表現された商品と「原産地」で表現された商品がありますね!これはごくごく一般的な表現方法だと思うのですが、正直「ぐんちゃまポテトベーコン」とか「ランチョンミート」は、沖縄に詳しい人じゃないとピンとこないかもしれないですね。
卵が先か鶏が先か、みたいなところがありますが、「コンビニやスーパーで見たから知っている」という認知のパワーは偉大ですから、沖縄フェアをやることで沖縄の良さやマイナーな部分がどんどん浸透してくれるといいですね。
さて、後編に続きます!
以上、パケコレでした。
▼後編はこちら
「沖縄っぽい!」を伝えるためのパッケージデザイン(後編)【連載第11回】
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