生活していると、頻繁に訪れる場所の一つがスーパーではないでしょうか。生活必需品を購入するときはもちろん、今ではスーパーでお土産を調達するために訪れる人も少なくありません。そうなると、その土地にあるスーパーがどんな店なのか、前もって知っておきたいと思うのが人情ではないでしょうか。
今回の記事では、スペイン国内でよく見かけるスーパーチェーンの特徴を取り上げます。
海外資本スーパー
スペインのスーパーは、外国資本のものとスペイン資本のものの2つに分類されます。最初に、スペインで見かける外国資本のスーパーの代表的なものをご紹介しましょう。
スペインで最も多く見かけるスーパーの一つが、フランス資本の「カルフール(Carrefour)」でしょう。スペイン国内では、大型スーパーのハイパー・メルカド、通常のスーパーにあたるカルフール・マーケット、そして日本のコンビニに近く(ただし24時間営業ではない)町のあちこちにあるカルフール・エキスプレスという3種の形態で営業しています。
ドイツ資本の「リドル(Lidl)」と「アルディ(Aldi)」もスペインではよく見るスーパーです。ともに街中よりも、町はずれにあることが多いスーパーで、広い駐車場をもつ店舗がほとんどです。店内は、一見すると倉庫の中にいるかのようなシンプルな造りですが、品ぞろえは豊富です。
前述の3つの外国資本のスーパーチェーンは、スペインの多くの町にあるので、スペイン滞在中には基本的にこの3つで買い物をしている限り、大きな問題は起こらないでしょう。しかし、例えば、スペインのお土産を安く買いたい人には、スペイン資本のスーパーに行きたいと思うのではないでしょうか。そのような方のために、続いてスペイン資本のスーパーをいくつかご紹介します。
群雄割拠のスペイン資本スーパー
実は、スペインにはさまざまなスーパーチェーンが展開されています。スペイン全土に店舗を持っているスーパーもあれば、特定の地方だけに店舗を展開しているスーパーもあり、そのためスペイン人であっても、場所が変われば「このスーパー入ったことない!」という会話になることも少なくないのです。ここからは、スペインのスーパーチェーンを全国展開している企業と、特定の地域でよく見るスーパーチェーンの2つに分けて、解説します。
(1)スペイン全土に展開しているスーパーチェーン

スペイン国内でNO.1シェアを持つスーパーのメルカドナ
スペイン国内でシェアNo.1のスーパーチェーンは「Mercadona(メルカドナ)」です。緑のロゴが特徴的なこのスーパーはスペイン国内だけで約1,600店舗もある一大チェーンで、スペイン人にも人気です。醤油や海苔といった日本の食材も取り扱っています。「メルカドナ」の人気の理由の一つは、店内にあるお惣菜コーナーの商品にあります。ピザやパエリアはもちろん、日本の鶏のから揚げによく似た揚げ物やお米を使った商品があり、お惣菜の種類が豊富で美味しいものが多いことが特徴の一つです。
「Mercadona」以上にスペイン国内で店舗数が多いスーパーチェーンがあります。それが「Dia(ディア)」というスーパーです。スペイン国内に3,343店舗あり(2024年時点)、どんなスペインの田舎に行っても遭遇する確率の高いスーパーチェーンです。他のスーパーチェーンと比べても、価格が安く手軽に買い物ができるスーパーです。
「Dia」とロゴがよく似ており、時々間違われるスーパーチェーンが「Alcampo(アルカンポ)」です。ともに赤い文字のロゴなので、この2社は関連会社なのかと思う人もいますが、「Dia」と「Alcampo」は、それぞれ別の企業グループに所属しています。「Alcampo」は、特にスペイン南部で大きなショッピングセンター型の店舗を展開していますが、そのほかの地域では普通のスーパーとして街中で店舗を目にすることがほとんどです。
一見したところ、ロシア資本のスーパーかと思ってしまうのが、「Eroski(エロスキ)」です。もともとスペイン北部のバスク地方発のスーパーですが、今はほぼスペイン全土に展開しています。このチェーン店も郊外に大きなショッピングセンター型の店舗を展開する一方で、街中の比較的小規模な日本のコンビニのような店舗もあります。
(2)地元色豊かなスーパーチェーン
特定の地域でよく見かけるスーパーには、その地域の「自慢の一品」を、お手軽な価格で手に入れることができたりするので、スペイン旅行中に見つけたら、ぜひ店内を見てみることをおすすめします。

ガリシア地方発のスーパー、ガディス
ガリシア地方に展開するスーパーチェーンである「Gadis(ガディス)」は、チーズやヨーグルトといった乳製品の品ぞろえが充実しているスーパーです。また、ガリシア地方の名産であるタルタ・デ・サンティアゴも箱入りで売っています。時々わかめ入りリゾットの素という商品も並ぶことがあるため、日本人には親しみやすいスーパーです。
常夏のリゾート地・カナリア諸島で展開するのは、恐竜のマスコットがかわいい「HyperDino(ハイパーディノ)」というスーパー。カナリア諸島名物のモホ・ピコン・ソースも手に入ります。カナリア諸島ではほとんどの場合、水道水を飲むことができないので、このスーパーでミネラルウォーターを買う機会がどうしても多くなります。そのため、カナリア諸島に行く方は近くのハイパーディノの場所を確認しておくことをお勧めします。
カタルーニャでよく目にする「Bonpreu(ボンプレウ)」は、この地方で150店舗を展開するスーパーチェーンです。店内に入るとカタルーニャ語が頻繁に聞こえてきますし、商品説明もカタルーニャ語で書かれていることが多いスーパーです。カタルーニャの美味しいものを探すのが楽しいスーパーです。

カンタブリア発のスーパー「ルーパ」。全国的に見ると、かなりレアなスーパーなので、見つけたらぜひ入店を
透明感のある青とオレンジのロゴが印象的な「Lupa(ルーパ)」は、カンタブリア発のスーパーチェーンです。カンタブリア地方、カスティーリャ・レオン地方、そしてリオハ地方に約200店舗が進出しています。カンタブリアの名産品である「ソバオ(sobao)」というカステラのようなお菓子が美味しいスーパーです。
紺と黄色のシンプルなロゴが目を引く「BM(ビーエム)」は、バスク地方のスーパーチェーン。バスクの食品はもちろん、バスクの企業が生産したシャンプーや石鹸なども販売しているスーパーです。バスク地方の食の豊かさは日本でも有名ですが、それとは違うバスク土産を探している人におすすめのスーパーです。
ピレネー山脈の麓に広がるアラゴン地方。その地方の中にある「ウエスカ(Huesca)」で約25店舗を展開しているスーパーチェーンが、「Altoaragon(アルトアラゴン)」です。アラゴン地方で作られたパンやお菓子を取り扱っており、このスーパーで買い物をすると、アラゴン地方の美味しいものを手軽に購入することができます。
このようにさまざまなスーパーが存在しているのが、スペインという国です。スペインを訪れる際には、スーパー巡りも旅行プランに組み入れてみてはいかがでしょうか。
▼参考文献
https://www.foodretail.es/retailers/ranking-de-supermercados-en-espana-por-ventas-y-cuota-de-mercado.html
https://elordenmundial.com/mapas-y-graficos/supermercados-espana-lucha-territorio-grandes-cadenas/
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