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日本の秋色を演出する「芋・栗」のお菓子パッケージ5選【連載第15回】

画像:packagecollection

こんにちはpackagecollection(以後パケコレ)です。(パケコレのプロフィールページはこちら。)

今回のテーマは「秋のお菓子パッケージ」!

売場が秋色になってきましたね!今回は、そんな秋のパッケージデザインを特集したいと思います。都会でシーズンの到来を伝えるのは「売場」と言っても過言ではないくらい、「彩」を添えていると思います。

「秋」を表現するって?一度立ち止まって考えてみたいのですが、秋といえば、スポーツの秋・芸術の秋・紅葉の秋・・・と、全体的に「紅」「エンジ」「紫」といったイメージが思い浮かぶのではないでしょうか?そのイメージがパッケージにどこまで反映されているのか、今年の秋のトレンドなどにも着目して、早速見ていきましょう!

お気に入りデザイン1:不二家 カントリーマアム 熟成 焼き安納芋

Photo:不二家 カントリーマアム 熟成 焼き安納芋

美しい「紅」のカラーに焼きいものほくほくとしたキービジュアルがとてもきれいなパッケージですね!売場で一番紅く目立っており、美しかったです。紅と金色のコントラストが美しいですね~!

「カントリーマアム」「熟成」のロゴも、箔押しでないのであればもう少し金色にすればよかったのではないかとも思いましたが、バランスを見て上品に仕上げたパッケージデザインですね。

お気に入りデザイン2:森永 ダース 安納芋味

Photo:森永 ダース 安納芋味

こちらは先ほどの「紅!」といった印象ではなく、上品に秋らしさを表現していたので、ピックアップしてみました。なにがイイって、和服の秋色合わせのような上品さ!ダースの箔押しと相性がとてもよく、素敵ですね。

中のフィルムカラーもこだわりのピンクっぽくって素敵なんです!是非手に取っていただきたい一品です。

お気に入りデザイン3:ネスレ キットカット 秋栗

Photo:ネスレ キットカット 秋栗

こちらは栗のパッケージです!今年は栗のお菓子が少なめでしょうか?もしくは、これから登場するのでしょうか?

キットカットは毎回美しいパッケージデザインで大好きなのですが、今回もやはり素敵ですね。栗のつやつやとしたビジュアル。美しいグラデーションに、もみじのグラフィック。こちらも「和」の風情がありますね。

お気に入りデザイン4:カルビー さつまりこ 焼きいも

Photo:カルビー さつまりこ 焼きいも

カルビーのじゃがりこも、なかなか素敵なパッケージデザイン。秋カラーでデザインすると、全てが上品な和テイストや和モダンになるのでしょうか。重ねられたレイヤーから色相が演出されていて美しいですね。

じゃがりこといえば、少しおもちゃのような子供っぽさがあるパッケージが特徴的でしたが、こちらは上品な和モダンで、またひとつ素敵なパッケージとなっています。

お気に入りデザイン5:ロッテ 味わい濃密トッポ<安納芋>

Photo:ロッテ 味わい濃密トッポ<安納芋>

最後はこちら。紫をキーカラーとし、金色が美しいお芋のグラフィックと、トッポの「濃密」さを演出したキービジュアルがうまく配置されている素敵なデザインです。紅葉のグラフィックは他のパッケージよりも抑え目なんですね。

どのパッケージも、書体が明朝体なおかつ細いエレメントを使用しているのには理由があるのでしょうか。しかもそんな細いエレメントの明朝体に、グラデーションがかかっているパッケージが多くみられます。

期間限定のパッケージは訴求する文言の要素が多いので、グラデーションをかけてしまうとメリハリがつきデザインに馴染むとは思うのですが、視認性が落ちてしまうのが難しいところです。しかし、それでも秋のパッケージデザインには多く多用されていました。

まとめ

それでは統括として傾向を見ていきましょう!

色の構成は「紅」「金色」「紫」の色味と、ゴールドをイメージした演出の色校正が目立ちます。「芋」の表現はどの商品も割ったときのホクホクとしたイメージを使用し、「おいしそ~!」を表現しています。

商品によっては「もみじ」を使用したデザインの演出もちらほら。「美しい」と感じるパッケージには、グラデーションを使用しているものが多くみられます。また、グラデーションを使用していることによって素材の相性があり、どうしても「和」テイストになりますね。

使用されている書体の傾向は明朝体が多く、ゴールドを意識したあしらいも見られました。グラデーションの使用は視認性を落とすため、慎重に使用する必要がありそうですね。

秋のパッケージデザインは、癒され、季節到来のワクワク感もあり、そしてなにより、味のハズレがなく美味しい!季節商品のパッケージデザイン特集は数回行っていますが、まだまだ傾向を見ると違いがありそうですね。とても奥の深いカテゴリだなと改めて感じました。

最近は上品なパッケージデザインが市場で増えてきた傾向がありますので、そんなトレンドも踏まえて日々変化してくのだろうなと感じています。冬シーズンの期間限定商品も楽しみですね!

以上パケコレでした。

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