こんにちはpackagecollection(以後パケコレ)です。(パケコレのプロフィールページはこちら。)
今回のテーマは「エシカル」なパッケージ!
レジ袋有料化をきっかけに、ようやく日本でも認知されはじめた「エシカル」な取り組み。しかし、まだまだパッケージには落とし込まれていないのが現状です。早速見ていきましょう!
エシカルの概念
「エシカル」なパッケージに注目する時に注目してもらいたいポイントは「どのあたりがエシカルなのか」というところ。
ユニクロでは以前からリサイクルボックスを設置して服のリユースをはかったり、いろはすのリサイクル・ペットボトルとコラボした服を作ったりと、「エシカル」に対して素材の見直しや、廃棄問題に対して取り組まれています。
このように「素材」に対しての姿勢を示している企業は化粧品業界などでも多く見られますが、ただ素材を「リサイクル」しているだけで廃棄までは考慮できていない商品も多く見られます。どこまでの概念を「エシカル」と定義するのか、まだまだファジーではあります。
また、日本ではまだ「捨てられるはずだったものをリサイクルしました」という商品が多くみられるのですが、海外では「捨てる時にもエコ」という考え方がとても浸透しています。
こちらのブランドは「エコストア」というニュージーランド発のホームケアブランドです。ボトルは土にかえるだけでなく、詰め替えが店頭でできるのが素晴らしいです。中身が無くなれば詰め替え、物を増やさない・ゴミを出さないという取り組みは海外では一般的になりつつあり、今後日本でも増えると予想されます。
続いて、日常の中で見つけたエシカルなパッケージ商品をご紹介したいと思います。
ローソン「ダブルナッツのチョコレート」
こちらは紙を使用してプラスチックゴミを減らすパッケージです。素材そのものを紙に変更することで、エコな商品となっているようです。
紙をベースとしているためクラフト感があって手触りもよく、私はとても好きなテイストでした。中は銀のコーティングがされていますが、これはエコなのか・・・?(筆者の素材に関する知識不足により、この「銀」が何からできているか分かりません)と思いながらも、開けるときの断面図は紙そのものです。
また、ローソンさんが早速取り入れているところに「さすが!!」と勝手に感動をしてしまいました。とても企業姿勢を感じられます。
YOKOI CHOCOLATE「プチチョコラスク」
こちらも紙を使用したパッケージだったので、思わず手に取ってしまいました。ローソンさんの商品もそうですが、このパッケージすごいところは「チャック付き」なところ!紙なのに、ちゃんとチャックが付いているのです!
台湾のファミリーマートで見つけたお菓子
こちらは2年ほど前に行った際に「紙のパッケージだ!!!」と感動した商品です。発見したのが2年前なので、ようやく紙パッケージが増えつつある日本は、1~2年海外よりも遅れているのかもしれませんね、こちらのシリーズ製品は全て紙でした(中に銀のコーティングはなかった)。
そして、チャックもありませんでした。印刷もそんなにきれいではなかったのですが(むしろそこが可愛らしい印象でしたが)、日本はやはり品質にとても厳しいのでしょうか。印刷も、品質対策も、チャック付きなどの細かい部分も、日本のパッケージはとてもハイクオリティなのです。この良さを逆に強みにして、紙パッケージをもっと多岐にわたって展開できたら素敵ですね。
ネスレ「キットカット」
こちらは、いち早く紙パッケージに着目し導入をおこなったことで感動し、20回目の連載に取りあげた商品です。
紙パッケージになったキットカットから「脱プラ」の背景をわかりやすく説明する【連載第20回】
上でご紹介した商品と比較をしてみると、外側の包装のみオール紙(中の個包装は従来通りプラ)、チャックなし(ということは、保存ができない)、などの違いがあります。
今回新しく見つけた商品とどちらがエコなのか・・・とても難しく、いい勝負ではないかと思います。しかし、こういった姿勢をどんどん企業が取り入れて、最終的にすべて循環する商品を作ることをもしゴールにするならば、とても素晴らしい取り組みなのではないかと私は思いました。
まとめ
「エシカル」に対して、私たちは日々知識と意識をアップデートしていく必要があります。
いま世の中に出ている商品(パッケージ)が最終形態ではなく、これは始まりにすぎないのだと思うと、これからますます素晴らしい技術や商品が生まれ、それらに日々触れることによって私たちの意識の中にも「エシカル」が取り込まれていくのでしょう。
「エコに対して意識が高い人が取り組めばいい」といった従来の考え方ではなく、「この商品はエコに対して配慮している商品だから、結果的に自分もエコな行動を取るようになった」という行動の変化が文化を作っていき、その文化の軸がもしかしたら「パッケージ」なのかもしれない———そう思うと、わくわくしてしまいますね。
今後のエシカルなパッケージに、大・大・大期待!な筆者でした。
以上、パケコレでした。
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