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IPキャラクターのコラボ全盛!パッケージデザインが主役の時代。

駅のホームに立ってふと目をやると、京都市内ローカル線の叡山電車が「コミック百合姫×えいでん」コラボを実施中というスタンドPOPが目に入りました。今や世は"推し活"一色のイメージがあります。その受け手としてIP(知的財産・版権)キャラクターとのコラボ商品、サービスが市場を席巻しています。

近年の商品パッケージデザインの世界で最も異変を感じる現象は、イラストキャラクターが一面を飾っているパッケージが続出していることでしょう。商品の中身よりパッケージが主役の時代がやってきているのでしょうか?とかくゴミだとか、小さくそして捨てやすくせよといった、環境対策の矢面に立ってきたパッケージが、今や顧客(特定の層)の垂涎の的となっているわけです。

「コミック百合姫 創刊20周年」×「叡山電車開業100周年」のコラボレーションPOP(筆者撮影)

「コミック百合姫 創刊20周年」×「叡山電車開業100周年」のコラボレーションPOP(筆者撮影)

百合姫コラボアイテムの一部であるコラボ切符など(叡山電鉄ニュースリリースより)

百合姫コラボアイテムの一部であるコラボ切符など(叡山電鉄ニュースリリースより)
©なもり/一迅社 ©竹嶋えく/一迅社 ©未幡/一迅社
©青乃下・いのり。©花ヶ田/一迅社 ©椋木ななつ/一迅社

IPキャラクター増勢と推し活ブームでコラボ商品が成長市場に

消費を支える"推し活"で大きな部分を占めるのが、マンガ、アニメ、ゲーム、VTuberのイラストキャラクターへの支出です。「応援したいから(推しのために)グッズを買う」。推し活総研によれば、2026年1月時点の推し活市場規模は約4.1兆円とされています。グッズやチケットなどの「IPリアル経済圏」が約2.9兆円です。2025年の推し活人口は推計約1,400万人と言い、これは日本の総人口の10%強に当たります。前年調査から約250万人増加しているということで、推し活普及の勢いを感じさせられます。

よって企業側から見ても、2026年に飛躍が期待される注目領域スタートアップ界隈では、エンタテインメント領域に進出するベンチャーキャピタルが増えていると聞きます。マンガ、アニメ、VTuber、ショートドラマやその海外進出を包括するエンタメに資金を供給する動きが目立っているということです。

以前からの有力IPライセンサー企業も海外向け戦略強化をしています。「ハローキティ」の人気が復活を遂げているサンリオの北米事業は、2025年3月期の売上高で前期比2.2倍の274億円、営業利益は前期比3.1倍の88億円と急拡大している模様です。箱根駅伝で目にした山梨学院大学のユニフォームの胸のキティちゃん。SNS上では「山梨学院大、もっと映して」の声も飛び交い、世界の注目を集めたということで「ハローキティ効果」として話題になっています。(2026年01月06日 日経クロストレンド)。

「ポケモン」も2022年以降急激な純利益拡張をしていますし、インド最大級の日本アニメ・文化イベント「MMAJ」ではトヨタ車が人気アニメ「進撃の巨人」とコラボアピールしているなど、日本発のIPキャラクターの成長戦略が勢いづいています。

箱根駅伝での山梨学院大学のユニホームに見える「ハローキティ」2026年(写真/産経新聞社より)

箱根駅伝での山梨学院大学のユニホームに見える「ハローキティ」2026年(写真/産経新聞社より)

国内も同様、IPライセンス所有側からのコラボ商品化の動きも活発化しており小規模会社にも委託製造・コラボの話が増えているかと思われます。小さなワイナリーやお弁当製造会社でも成功されています。IPキャラクターが展開されたワイン・日本酒や「峠の釜めし」まで"推し"購買で成功されています。

「SODA KIT」× KWL お酒コラボ(売り切れ販売終了)(写真のワイン製造:イルフェボーワイナリー)2025年 (KWLホームページより)

「SODA KIT」× KWL お酒コラボ(売り切れ販売終了)(写真のワイン製造:イルフェボーワイナリー)2025年 (KWLホームページより)

「モンスターハンターライズ」× 峠の釜めし「狩人の釜めし」2022年 (荻野屋ホームページより)

「モンスターハンターライズ」× 峠の釜めし「狩人の釜めし」2022年 (荻野屋ホームページより)

往年のスタイルから大きく変質した近年のキャラクターコラボ

コンビニと違い、近年新製品の自在な投入が難しいメーカー企業では、既存ブランド商品の活性策や新ターゲット開発といった強化対策を展開することで、窮状をしのいでいるのが、現況と思われます。そうした既存ブランド商品の戦術で即効性があるのが、人気コンテンツのキャラクターを使用したコラボ商品です。もちろん昔から人気キャラクターのライセンス料を支払って、パッケージデザインに取り込むものは数多くありました。ただ、今のキャラクターコラボは従来とは趣が少し変わりつつあります。何が違ってきているのでしょうか。

キャラクターコラボ商品・サービスの増加の背景には、生活者の興味の多様化でこれまで通りのマス広告が通じにくくなってきたことがあります。同時に商品のコモディティー化が進みブランドの差異化が難しくなってきた状況があります。国民皆が同じキャラクターを好きな時代は終わり、細分化された顧客を軸に戦略を描かざるを得ません。多くの企業は多様化した生活者とのタッチポイントをどう作るかが課題となっています。そこに"推し活"の隆盛が出てきました。生活者の日常に深く入り込み、愛されるキャラクターが多数現れてきました。

筆者も随分昔ですが、多くのメーカー企業のマンガ・アニメのキャラクターを起用した商品企画、パッケージデザインを相当数お手伝いしてきました。藤子プロやウォルト・ディズニーの諸作から「ドラゴンボール」や「ルパン三世」まで。その当時、商品はあくまで子供たちやその親世代に訴えかけるマスマーケット前提でありました。キャラクターありきの開発商品であり、パッケージデザインは定番ポーズの数種類。そして全国スーパー、コンビニや売店でできれば長く続けて売れて、定番商品にしたいという願望を持って商品化していました。しかし前述の通り、現在は全く異なる様相となっています。

今の時代のターゲットは商品で言うところの多品種小ロットと同様の、多様な趣味嗜好の顧客小集団で構成される社会となっています。ターゲットセグメント(設定)もミニマスマーケットからミニミニマーケットへと推移しています。特定のミニ集団に確実かつ強固にリーチし、そこから現代のソーシャルメディアを介して関連層(潜在顧客層)に拡散するという新たな仕組みと言える形になってきました。

「白銀ノエル」× 吉野家 コラボキャンペーンの景品例。

「白銀ノエル」× 吉野家 コラボキャンペーンの景品例。牛丼好きを公言していたVtuber「白銀ノエル」さんの推しファンやホロライブファンの新規顧客を狙っています。2026年(吉野家公式ホームページより)

その流れを受けて、商品メーカー、サービス会社は増幅する"推し"生活者を狙うことになりました。非常にセグメントされたファン顧客層に向け、数多くのパッケージデザインラインナップ、限定販売数、限定期間(1週間、1ヶ月等も)、限定売場(通販、イベント会場など)、限定メディア、購入者限定ノベルティサービス、ファン参加企画、という小さいけれど確実なターゲット戦略をとる時代となってきたわけです。マンガ、アニメ、ゲームのエンタメブームにのる"推し"キャラクター。そして新たな存在としてVTuber(バーチャルYouTuber)達が増勢してきています。
キャラクターコラボ商品の例をいくつか挙げてみます。

・アニメ「鬼滅の刃」 × ダイドー飲料缶(2025年)

2020年発売の通称「鬼滅缶」は3週間で5000万本を突破。5年ぶり2025年版では全32種類のデザインパッケージを期間限定発売。若い世代の缶コーヒー離れに効果がありました。

「鬼滅の刃」 × ダイドー飲料缶(ダイドードリンコ株式会社ホームページより)

「鬼滅の刃」 × ダイドー飲料缶(ダイドードリンコ株式会社ホームページより)


・アニメ「美少女戦士セーラームーン」 × 資生堂マキアージュ(2020年)

第1弾が即完売で、希望の声により2020年に第2弾発売。歴代変身アイテムのモチーフがデザインされた限定デザインパッケージ。かつての女性ファンの共感を呼びました。

「美少女戦士セーラームーン」 × 資生堂マキアージュ(株式会社資生堂ホームページより)

「美少女戦士セーラームーン」 × 資生堂マキアージュ(株式会社資生堂ホームページより)

・ゲーム「モンスターハンターライズ」 × 荻野屋峠の釜めし(2022年)

売り切れ続出で成功。その後のコラボ釜めし路線を切り開きました。モンハンの主人公と世界観を深く取り込んだ商品設計(中身、容器、掛け紙)がファンの話題と人気になりました。

「モンスターハンターライズ」× 峠の釜めし「狩人の釜めし」2022年 (荻野屋ホームページより)

「モンスターハンターライズ」× 峠の釜めし「狩人の釜めし」2022年 (荻野屋ホームページより)

・VTuber「ユイ&しあ」 × 株式会社HIKEフレグランス(2023年)

二人のVTuber姉妹が各々選んだ香りを一つ一つ異なる絵柄のパッケージに。世界に一つだけのフレグランスです。限定描き下ろしの購入者特典もあるネット予約販売で人気でした。

「ユイ&しあ」 × 株式会社HIKEフレグランス(株式会社HIKEホームページより)

「ユイ&しあ」 × 株式会社HIKEフレグランス(株式会社HIKEホームページより)

勢いづくVTuberコラボと成功させるための課題

日本国内でVTuberと呼ばれるキャラクター(ライバー)の数は、2025年10月時点のデータによると、約2万人以上が活動しているとされています(データ分析企業ユーザーローカル)。市場規模では2026年には市場全体が前年比120%の成長(約1,260億円規模)になると予測(矢野経済研究所)されており、キャラクター数は依然として増加傾向にあります。

伴ってVTuber界隈のコラボ商品が人気を博しています。採用する企業全般に共通する第一の目的は新規顧客の開発です。ファン、推しターゲット層は購買力があり、購買数、客単価も高くコラボ商品は限定数ながら概ね完売であると聞きます。ただし注意が必要です。新規顧客として狙うファン層が持っているキャラクターの世界観や嗜好性とコラボ商品の特性が合致するのか、そのフォロワー数、販売規模はどれほどかのリサーチが重要となっています。

こうしたキャラクターは高感度な対象であり、顧客マーケット規模も千差万別であり、想定しておく必要があります。このVTuber流行以前にも、ある菓子メーカーのキャラクター施策で参考とすべき事例がありました。そのメーカーは既存のロングセラーブランド商品のリニューアルデザインを行いました。長年使ってきたキャラクターに替えて当時女子高生に人気の高かった高感度なイラストキャラクターをパッケージに展開されました。既存ブランドへの若い世代の取り込みを狙った施策でした。しかしこのリニューアルは不発に終わったようです。想定顧客ターゲット規模が小さすぎたこと。また、当ブランドの従来のリピート顧客層が店頭で商品を見失う、あるいは好みから外れて離反したことなどが原因ではないかと考えられます。

現にVTuber関連のデザインを手掛ける現場からも警鐘が聞かれます。既存ブランド商品にキャラクターコラボをする場合に、既存ブランドのリピーター顧客がそのコラボパッケージをレジに出すことを気恥ずかしく思い、諦めて他ブランドを購入したことがあるというような顧客の声があると言います。逆にブランドスイッチをされる機会を作ってしまったという好ましくない事例もあります。

これらの課題をクリアしたうえで獲得したいターゲットに向けてリリースされたコラボ商品は売場で差別化効果が高く、ファン、推し顧客が即座に見つけるでしょう。当該商品のワントライの機会を創出し、商品使用後のリピート購入、さらにはブランドのファン化へ導くチャンスとすることこそが本来の目的でしょう。

コラボ商品が人気を博す主な理由は、VTuberファンの推しへの強い忠誠心と、限定性・希少性にあります。ファンは、グッズ購入を通じてライバー(中の人も)を直接応援できると感じており、特に期間限定や数量限定の商品はすぐに売り切れる傾向があります。
さらにもうひとつの注意点があります。SNSメディアで生きるVTuberは時にクレーム、炎上のリスク(コンプライアンスや社会通念上の問題が起きること)もあります。基本はVTuberのポテンシャル、活動持続・拡大性を見極めたうえでコラボをされています。人気ピークを迎え、急速に衰えていくものも多いとも言えます。現時点では人気時期が短命であることを想定した設計が主となっています。

IPキャラクターのコラボパッケージデザインの世界

IPキャラクターコラボの顔となり、価値となるのがパッケージデザインです。デザインとなれば、まずは限定イラストの使用です。コラボのために描き下ろされた限定イラストが使用され、これがコレクターズアイテムとしての価値を高めています。オリジナルの衣装やポーズなど、ファンにとって魅力的な要素が盛り込まれます。成否を分ける最も重要な点です。ファンの推しキャラクターに対する熱量は非常に高く、好む世界観があり、外すことは許されません。キャラクターマネジメントがしっかりできている大手IPライセンサーならば、適切な指示で新ポーズなど作画デザインをすることができます。

一方急成長で多数登場している多くのVTuberの場合、妙な話ですが、ライバー(中の人)自身が自らのファン層の求める世界観を掴み切れていないという現象も起こっているようです。キャラクターとコラボする商品のパッケージデザインサイドでは、綿密なファンの嗜好リサーチを行ったうえでデザインを組み立て、「このポーズは珍しくて最高!」と熱量に応えています。

コラボパッケージのグラフィックデザインは本来の「商品特徴を伝える」から「キャラクターの世界観を所有する」へと役割が変わっています。また中身を保護するという基本機能も価値があいまいなことになっています(笑)。ファンには切り開かれたパッケージ(傷もの?)は価値がないと見られると聞きました。言わばパッケージの意味価値が最大化したということでしょうか。
続けて、キャラクターコラボ商品のパッケージデザインをいくつか見てみましょう。

・「にじさんじ」 × ロッテ「クランキー」(2023年)

12人の人気ライバーがパッケージに登場。外箱、中面、音声メッセージなど綿密に企画されています。

「にじさんじ」 × ロッテ「クランキー」(株式会社ロッテ・プレスリリースより)

「にじさんじ」 × ロッテ「クランキー」(株式会社ロッテ・プレスリリースより)

・ホロライブ「沙花叉クロヱ」 × 日清シスコ「チョコフレーク」(2024年)

アンバサダーになって「チョコフレーク」をモチーフにしたオリジナル衣装姿が表面にデザインされています。

「沙花叉クロヱ」 × 日清シスコ「チョコフレーク」(日清シスコ・ニュースリリースより)

「沙花叉クロヱ」 × 日清シスコ「チョコフレーク」(日清シスコ・ニュースリリースより)

・「にじさんじ」 × チップスvol.8(2026年)

参加ライバー23組が並んだデザインで、全51種のオリジナルカード付き。販売店舗ルートも限定で様々な景品企画もあったようです。

「にじさんじ」 × チップスvol.8(製造:山芳製菓)(株式会社サイバーエージェント・プレスリリースより)

「にじさんじ」 × チップスvol.8(製造:山芳製菓)(株式会社サイバーエージェント・プレスリリースより)

・ホロライブ「森カリオぺ」 × 「花道物語」リキュール「MoriZakura 花鳥風月」(2025年)

世界でも人気のラッパー。「森カリオペ」の魅力と合致融合した品質と飾りたいデザインの桜酒です。

「森カリオぺ」 × 「花道物語」リキュール「MoriZakura 花鳥風月」(hololive production ホームページより)

「森カリオぺ」 × 「花道物語」リキュール「MoriZakura 花鳥風月」(hololive production ホームページより)

・「すにすて」 × サントリー TAG LIVE LABEL(2025年)

イラストキャラクターのアイドルグループで、ライブでは実在の人物が演ずる2.5次元アイドル。オリジナルラベル缶の専用自販機の飲料を販売しました。ライブ記念ビジュアルやメッセージ入り仕様のステッカーラベル付きです。

「すにすて」 × サントリー TAG LIVE LABEL(株式会社STPR・プレスリリースより)

「すにすて」 × サントリー TAG LIVE LABEL(株式会社STPR・プレスリリースより)

・「この素晴らしい世界に祝福を!」 × 白鹿コラボ酒(2021年)

アニメで宴会好きな女神キャラクターと登場する酒瓶イメージでデザイン。コラボイベント記念商品です。

「この素晴らしい世界に祝福を!」 × 白鹿コラボ酒(辰馬本家酒造株式会社・プレスリリースより)

「この素晴らしい世界に祝福を!」 × 白鹿コラボ酒(辰馬本家酒造株式会社・プレスリリースより)

・「にじさんじ」 × ロッテ「ビックリマン」コラボ「にじさんじマンチョコ2」(2024年)

2023年の第1弾の大反響を受けて第2弾。ビックリマンのイラストレーターが「にじさんじ」のライバーをビックリマン調デフォルメで描き下ろしています。24種のシールと音声メッセージがVTuberファンとビックリマンコレクター双方を取り込んで大成功しました。

「にじさんじ」 × ロッテ「ビックリマン」コラボ「にじさんじマンチョコ2」(株式会社ロッテ・プレスリリースより)

「にじさんじ」 × ロッテ「ビックリマン」コラボ「にじさんじマンチョコ2」(株式会社ロッテ・プレスリリースより)

IPキャラクターのパッケージデザインは、いかにIPキャラクターの描き下ろしを強調できるようにパッケージ枠にはめ込むか、推しのキャラクターと一目で認識できるように何を配置するか、商品ブランドロゴとどうバランスを取って収めるかに集中されています。しかし、ここまでは既存のパッケージ形態や様式に囚われていると言えないでしょうか。ターゲット、そしてそのニーズ、購買行動の変化に対応してきたとは言え、それはあくまでIPキャラクターを従来の一時的販促手段として使用するに留まっているように思えます。

大手のIPキャラクターを借りる場合では使用制限が多すぎます。また自らの企業力では開発予算が限られている事情から、新たな価値があるものを創出することは難しいことではあります。しかし望むべくは"推し"ターゲットの生活を提案するパッケージデザインのアプローチが出てくることを期待するのは筆者だけではないと思います。

IPホルダー側はさらなる発展を目指す

そんな中で筆者が気になっているのは、企業による自社所有する企業IP(商品ロゴ、商品キャラクター、商品形状等の知的財産)活用の動きです。熱量の高いファンを醸成し、彼らの積極的な情報発信を通じてIPを成長させる"ファンダム・マーケティング"を進めている例があります。
2点ほど取り上げてみたいと思います。

・「リカちゃん」× 花王「KATE」ブランドでリカちゃん用メイク商品を発売(2025年)

タカラトミーの「リカちゃん」は、好きな服を着せてSNSに投稿する「リカ活」が大人の間でブームとなっているそうです。面白いのは花王の化粧品ブランド「KATE(ケイト)」とコラボして、リカちゃん人形に実際にアイシャドウやリップを施すメーク商品の販売(2025年)です。パッケージは「KATE」イメージです。ファンの生活行動を創造していますよね。

「リカちゃん」× 花王「KATE」ブランドのリカちゃん用メイク商品(タカラトミー公式ホームページより)

「リカちゃん」× 花王「KATE」ブランドのリカちゃん用メイク商品(タカラトミー公式ホームページより)

・「ブラックサンダー」× 株式会社デュオ 釣り具「ブラックサンダールアー」発売(2026年)

有楽製菓のチョコ菓子「ブラックサンダー」が釣り具とコラボし、「ブラックサンダールアー」を今春発売します。「ブラックサンダー」のパッケージからチョコが飛び出た形の商品モデルに釣り針がついた本格ルアーです。「釣りフェス2026」で限定セットを出品したところ、ファンの争奪戦になったということです。釣りファンの釣りシーンでのチョコとルアー双方の使用拡大を狙っています。「釣りの行動食」としてファンの生活行動を創造しています。

「ブラックサンダー」× 株式会社デュオ 釣り具「ブラックサンダールアー」(有楽製菓ホームページより)

「ブラックサンダー」× 株式会社デュオ 釣り具「ブラックサンダールアー」(有楽製菓ホームページより)

企業IP側の「リカちゃん」や「ブラックサンダー」が仕掛けているように、顧客の生活創造とも言える商品(パッケージ)を提供しています。単なる"集める"や"飾る"からキャラクターと没入する"生活スタイル"への発展です。

VTuberとコラボするなら、コラボパッケージのコレクション蒐集から始まり、その商品を使用経験して商品ファン化につなげ、リピーターユーザーになるよう仕掛けられれば有益です。そしてできれば短命に終わらせず、VTuberを商品とともに成長を描くシナリオを設計し、そのストーリーから生まれるパッケージアイデア(形、構造、用途など)やデザインが創出されてくると、ブランド強化へと発展します。
IPホルダーと共に、そしてコンテンツを愛し、積極的に情報を発信する"推し"ファンと共に市場を成長させる取り組みを商品パッケージで実践することができれば、パッケージが主役の時代はさらに続き大きくなるであろうと考えます。

▼参考記事
・NOMURA ウェルスタイル 「推し活の市場規模は1兆円以上? 物価高に負けない消費の詳細は」
https://www.nomura.co.jp/wealthstyle/article/0392/

・日経ビジネス電子版 「コンテンツ立国、世界で稼ぐ」
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00837/

・トイズキング(有限会社ヤマト) 「【にじさんじ・ホロライブが2強】VTuberファンの支持理由は「トーク力」や「声」一方で推し変理由も明らかに...」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000088129.html

・日経クロストレンド 「カルビーがロゴを使った二次創作を自由化 企業IP市場拡大に3つの道筋」
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/01308/00002/?i_cid=nbpnxr_child

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